マイクロンのエンジニアたちは、協力して科学研究者がデータを識見に変えることができるようにしています。

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知的好奇心というものは、間違いなく人類の際立った特性であり、私たちを先史時代の洞窟居住者から宇宙旅行者へと駆り立ててきました。その道のりは困難であり、難問とリスクに満ち溢れたものですが、革新性と創造的思考は現在も保たれたままです。今日、現代科学においては、従来ではあり得なかったスピードと規模で森羅万象のデータを集め、研究することが可能となっています。このデータは、宇宙の起源から物理世界の構成まで、人類の未解決の謎の多くを解明するために役立ちます。しかし、膨大な量のデータを収集することと、そのデータを科学的価値のあるものに変えることは、全く別の課題です。マイクロンの専門知識と革新的な思考を持った人材が学術・研究界のリーダーに助力できる余地がここにあります。

欧州原子核研究機構(CERN)とSquare Kilometer Array(SKA)は、このような科学界をけん引する2つの巨大組織です。

CERN 1
Image courtesy of CERN

CERNはスイス、ジュネーブのフランスとの国境をまたいだ場所を拠点とする研究所であり、世界最大の亜原子粒子加速器である大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を稼働させていることで有名です。

LHCは亜原子粒子の反転ビームを光速に近い速度にまで加速し、実験の一定の地点でビーム同士を衝突させます。このプロセスは、宇宙のすべての物質が創造された時点とされるビッグバンの直後と同様の条件を再現したものです。ヒッグス粒子の存在はLHCで実証されました。LHCの実験では、1秒当たり合計約1ペタバイトものデータが生成されています!ところが現在のテクノロジーでは、このデータのほんの一部しか記録できないという限界があります。そのため、粒子衝突事象は実験でフィルタリングされ、特に「興味深い」事象のみが保持されます。

CERN 2
Image courtesy of CERN

SKAにも同様の問題があります。英国のマンチェスターを拠点とするSquare Kilometer Arrayは、宇宙のはるか奥深く(したがって、はるかに遠い時間)から、実に宇宙の創造の時点にまで遡って、無線信号を収集するという空前の任務を負った多国籍天文学プロジェクトです。これを実現するために、南アフリカとオーストラリアの拠点に宇宙の1km²(~0.4マイル²)の領域からのデータ収集を可能にする膨大な数の望遠鏡の設計および設置を進めています。データ量は膨大です!準備システムの目標は、望遠鏡1台あたり300PB p/aを生成することであり、そのためには1TB/秒のデータ処理、200PB/秒のメモリ帯域幅、100PFlop/秒のデータストリーミングを必要とします。

2つのプロジェクトは、このデータを人類の向上のために価値ある科学的知識に変え、誰でもオープンに利用できるようにする特権を与えられています。

マイクロンはこの両者と密接に協働しています。

SKAでは、プロトタイプ望遠鏡設計の信号分配に使用するアクセラレータボードの設計に既に高性能メモリ(およびその他のマイクロン製コンポーネント)を組み込んでいます。この最初のコラボレーションの成功が功を奏して、マイクロンは次世代HPCソリューションの評価などのプロジェクト全体に関する主要なメモリおよびストレージ技術パートナーとしての地位を確立することができました。

CERNにおいては、マイクロンは最近CERN openlabの研究開発プラットフォームに参加したことを光栄に思っています。CERN openlabは、CERNが研究コミュニティのコンピューティングおよびデータ処理の要件に対応する最先端技術の開発を加速することを目指して、ICT(情報通信技術)業界をリードする企業やその他の研究機関と連携するユニークな官民パートナーシップです。11月12~15日にダラスで開催されたSC18では、この連携プロジェクトに関する共同発表が行われました。その中でプレスリリースと、マイクロンのブースにおいてCERN openlabのCTO、マリア・ジローネ氏によるプレゼンテーションが行われました。また、VIPレセプションではCERNスタッフをおもてなしし、経営幹部との会合の場も設けられました。

そしてこの度、最初の共同プロジェクトの立ち上げをもって実際の協業が始まり、LHCのCMS実験と、米国で構築される予定の主要な新しい国際的ニュートリノ実験のプロトタイプ、ProtoDUNE検出器の機械学習機能をさらに進める手段として、マイクロンの先進次世代メモリソリューションのテストを行います。メモリは膨大な量のデータを処理して知能を加速するうえで重要な役割を果たし、研究者がこれらの高エネルギー物理学実験によって生成されたデータから貴重なインサイトを得られるよう支援します。ニューラルネットワークの性能を集約するマイクロンのメモリソリューションは、実験用のデータ取得システムでテストされます。SC18のブースでFWDNXTと共同で機械学習のデモを実行し、このソリューションの機能的なデモンストレーションを行いました。

CERNとSKAが直面するデータ管理の課題は共有されているため、2つの取り組みの間には既に協力関係ができています。これにより、両者は9月17日と18日にロンドンのアラン・チューリング研究所で、AIと機械学習の技術進歩が大型科学プロジェクトを支援する方法に焦点を当てて、2日間のワークショップを共同開催しました。マイクロンのアドバンストコンピューティングソリューション担当バイスプレジデント、スティーブ・パウロフスキーは基調講演を行い、パネルディスカッションに参加しました。講演の中でスティーブは、こうしたシステムのパフォーマンス向上のために、従来と異なるコンピューティングアプローチの必要性、そのアーキテクチャーとメモリの要件、およびアプリケーション要件を理解することの重要性について語りました。

ペタバイト規模のデータを利用可能な状況の中で、優良な情報の収集・判別には多大な労力が伴うことは明らかです。これは、研究・データサイエンス分野をリードする組織とメモリおよびストレージソリューションの専門家が連携する絶好の機会を意味します。

CERN 3
Image courtesy of CERN

文:ジェイソン・アドラード

ジェイソンは、マイクロンのEMEA地域のコンピューティング&ネットワーキングビジネスユニットの事業開発およびマーケティング担当ディレクターです。クラウド、エンタープライズ、およびHPCサーバーセグメントにおける機会の発掘と開発を中心にマイクロンの地域戦略の定義と実行を担当しています。また、ETP4HPCなどのヨーロッパのHPC業界コンソーシアムやヨーロッパの学術機関との共同研究プロジェクトにて、マイクロンを代表しています。

ジェイソンは8年間マイクロンに勤務し、メモリ事業には20年近く携わっています。以前にはInfineonとQimondaでセールスおよびマーケティング部門のさまざまな管理職を歴任してきました。半導体業界での経験の始まりは、National Semiconductorでキャリアをスタートさせた1995年にさかのぼります。

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