私のゲノム変異と有用な技術の進展

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1975年の夏の思い出は何ですか?

レーシングファンですか? そんなあなたはおそらく、ボビー・アンサーがインディ500で優勝したことを思い出すでしょう。(降雨で少し短かったですが。)宇宙探査にご興味をお持ちですか? ならば、ソユーズ19号とアポロのドッキングや、バイキング1号機の打ち上げを思い出すことでしょう。

米国においてガソリンを求めて長蛇の列ができたこと、巨大ザメの有名な映画の公開、ムードリングやペット・ロックの大流行も思い出すかもしれません。私もこれらの出来事はほとんど覚えています。

ですが、一番記憶に残っていることは1型(インスリン依存性)糖尿病であると診断された ことです。私はまだ子どもでした。この診断結果で私の人生は変わったのでしょうか? はい。変わりました。しかし、当時はどの程度変わったのかを理解できませんでした。また、どうして両親が取り乱し、診療所から車で家に帰る途中寡黙であったのかを理解することもできませんでした。

当時の1型糖尿病の治療は選択肢も改善もほぼ限定的

兄がその5年前に診断されていたため、私は1型糖尿病の管理について知ってはいました。 兄の管理方法は私の管理方法でもあるのですが、試薬紙を使った糖類とケトンの測定と、厳密に定められた厳しい食事制限、動物由来インスリンの定期的な自己注射などがありました。当時の私たちは、試薬紙を利用していました。なぜなら、血糖値モニターは通常、診療所にしかなく、しかも大変貴重だったからです。これが標準的で画一的な治療法だったのです。それが、当時最善の治療だったのです。

そして1975年からわずか数年のうちに、1型糖尿病の管理はわずかながら簡単になりました。動物由来インスリンに加え、ヒトインスリンとヒトアナログインスリンの選択肢が加わったのです。私たちは、糖類とケトンを測定する試薬紙から、直接血糖値を、ほぼ瞬時にモニタリングできるようになりました。その頃、私も初めての家庭用血糖モニターを入手しました。このモニターは靴箱大の機械で、複数のステップを経なければ、正確な測定結果は得られませんでした。それでもその場で血糖値を測定して対処ができるので、1型糖尿病の管理に役立てることができたのです。

現在の1型糖尿病の治療には、組み込み型の持続監視を行える携帯電話アプリとポンプなどを使用するようになりました。

現在、管理の選択肢は飛躍的に進み、1975年当時の私も(そしておそらくは多くの医師も)理解することすらできないレベルにまで進展を遂げています。いつでも、ほぼどこでも、携帯電話を使ってスポットチェックが行える持続血糖測定でしょうか? 確認してみましょう。すでにあります。医師が定めたスケジュールと、必要な時にインスリンを自動投与するポータブルのウェアラブルデバイスでしょうか? 確認してみましょう。これもあります。

最新の1型糖尿病の治療と同じくらい驚くべきことに、それでも問題の本質には到達していないのです。人々はなぜ糖尿病になるのでしょうか?

現在でも1型糖尿病患者は多数存在するが、今後さらに増加する見通し

Beyond Type 1によると、現在125万人の米国人が1型糖尿病を患っており、その診断数は毎年4万人増加しています。しかもこれは米国だけでの数字です! なぜなのでしょうか? 毎年、非常に多くの新規糖尿病患者がなぜこんなに診断されるのでしょうか? また、既に診断を受けている私たちは、どのような方法でこの病気への対処を改善できるのでしょうか?

こうした疑問については後に少しだけ取り上げます。まず、今後の可能性のひとつ、プレシジョン・メディシン(精密医療)について見てみましょう。

プレシジョン・メディシン(精密医療)とは?

プレシジョン・メディシン(精密医療)は、個々の患者に合わせて迅速に効く治療を行う医療のことで、解決策となる可能性がある治療法です。

Micron Insight 2018において、弊社の上席副社長兼最高事業責任者であるスミット・サダ ナは、ヘルスケアに関する多くの課題をビッグデータの問題であると説明しました。彼は、「ヒトの健康、ヒトゲノムといったような現実的で難しい課題について話すことは、エクサバイト(百京バイト)のデータについて話すことと同じである」と述べています。さらに、「解析が必要なデータのスケールが膨大であることから、こうした問題の解決には人工知能と機械学習が要求される」とも述べています。

Micron QLC SSDは正しい方向性への第一歩

Micronでは、世界の人々が人生を豊かにする情報活用のあり方を変革する、というビジョンを掲げています。メモリとストレージの技術革新に対して弊社が注力することにより、研究の実施方法を根本から変える可能性があります。クアッドレベルセル(QLC)NANDおよび、それが高度な読み込み集中型の研究タイプのワークロードにもたらすメリットはその一例です。

弊社では、機械学習といった急成長する読み込み集中型のワークロードを合理的な価格で推進したいと考えています。そのため、Micron 5210 ION SSDは、コスト効果の高い高性能のストレージに対する需要の高まりに対応できるように設計しました。Micron 5210を用い、QLC NANDに組み込んだ業界初のSSDを出荷しました。これは、高速容量を安く提供するストレージ技術の進化の次なる一歩となるでしょう。この製品は、機械学習や人工知能のアルゴリズムに対応する非構造的な情報のデータレイクのような、読み込み集中型で性能が要求されるワークロードに最適化されています。

Micronが5210を発表するまでは、こうした読み込み集中型のワークロードは、50年前に開発されたハードドライブ技術の低速な性能に制約を受けていました。

専門家は巨大なデータセットからの不可欠な学習と格闘

弊社のQLC 5210 IONが巨大なデータセットを用いた研究のワークロードの研究をどのように改善できるかを把握するため、私たちはColfax International社のリサーチチームと機械学習プロジェクトにおいて連携することにしました。シリコンバレーに本社を置くColfax Researchでは、新しいプラットフォームを活用した計算論的イノベーションで価値の構築を支援しています。

Colfax Researchは、人工知能と機械学習のデータレイクにおいて、Micron 5210 SSDがレガシーな(従来の)機械学習におけるストレージ(7200 RPM HDD)と比べていかに性能が優れているかを解析しました。その後、その知見をホワイトペーパー「新しいQLC SATA SSDが機械学習を8倍高速化する方法(How New QLC SATA SSDs Deliver 8x Faster Machine Learning)」で公表しました。7.68TB 5210 ION SSDと7200 RPM HDDを用いてTFRecordのスループットと完了時間を検証した後、Colfax Researchは以下のように述べています。

「当社の研究において、Micron 5210 ION SSDを用い、TFRecordファイルの作成を目的として画像データセットに対する読み込み集中型の変換を行ったところ、類似サイズのHDDと比較しておよそ8倍高速化された。23MB/画像における10万画像のデータセットにおいて、試験HDDでは画像のリサイズと単一のTFRecordファイルへの圧縮に15.17時間かかったが、Micron 5210 ION SSDの場合、そのタスクの完了にかかった時間はわずか1.88時間であった。つまり、HDDでは同じ作業を完了するのに13時間余計に時間がかかったということである。」

Colfax Researchの試験結果を以下に示します。

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この例では、高解像度画像(Colfax Researchの試験において、画像のうちの最大10万)は、解析開始前にリサイズしてTFRecordへ加えなければなりませんでした。再処理を高速化し、データからの不可欠なインサイトの処理をさらに迅速化することにおいて、Micronの5210 ION SSDはどの程度の違いをもたらしたのでしょうか?

Micron 5210 SSDにメリットがある理由を議論する上で、Colfax ResearchはQLC SSDの価値についての見解を共有しました。

「長年にわたり、7200 RPMハードディスクドライブ(HDD)は、機械学習(ML)のトレーニングデータセットを蓄積する標準的なメディアでした。こうした従来のHDDは、コストが低く、SATAインタフェースにも簡単に対応できたことから望ましいものとされてきました。しかしながら、HDDは相対的なスループットの遅さに悩まされています。SSDは高価すぎてその潜在的メリットを正当化できません。SSDのギガ単価が低下したにもかかわらず、その全体的コストは、最も要求の高い(高価な)MLプラットフォームを除くすべての場合において、やはり手に届くものではありません。世界初のQLC SSDであるMicron® 5210 IONエンタープライズSATA SSDが発売したことで、この障壁は低くなり始めています。」

同社は続けて以下のように述べています。

「完了にかかる時間を高速化させると、プロジェクト全体の価値、成果、費用に劇的な効果が見込まれます。Micron 5210 IONにおける潜在的メリットを分析すると、取得時におけるギガ単価分析は近視眼的と言えるでしょう。総所有コスト、高価なCPU資産を無駄なく活用できる価値、電力と冷却に関連する年間運用コストの削減の可能性についても考慮するべきです。」

MicronのメモリはヘルスケアのAIを加速化

ヘルスケア分野の人工知能において、アルゴリズムの最適化が継続的に進展していることに勇気づけられています。Micronのメモリは、コンピューターハードウェアの出力と高速で膨大なストレージを強化する上で重要な役割を果たしています。しかし、人工知能のディープニュートラルなネットワークはデータセンターに負荷をかけています。データは、処理されている間、計算の効率化に向けて高速なメモリ上に存在するべきなのです。弊社のソリューションのひとつであるMicron 64GB 3200 MT/s RDIMMは、同一の構成で2倍の密度を誇り、ニュートラルなネットワークの反復特性ゆえに、そのトレーニングに極めて有用です。

私はMicronにおいて(極めて小さいながらも)自らの役割を果たしています

私は、誇りをもってMicronに勤務していることを人に伝えています。私は、展示会、技術カンファレンス、保護者会において、Micronのストレージ事業ユニットで働いていることを人々に伝える時、少し誇らしく感じています。そうですね。ちょっと自慢も含んでいるはずです。

Micronがクールなものを作っている(作ってますよ!)からという理由だけではなく、プレシジョン・メディシン(精密医療)の実現を支援しているということもあります。Micronは、研究者や科学者が医療における診断や治療を前進させる方法を根本的に変えて、(最終的に)1型糖尿病を治癒するまさにその薬を開発できるよう支援しています。

早期診断と管理の改善により、プレシジョン・メディシン(精密医療)のパズルを解く巨大ゲノムデータ

私は、1型糖尿病を患う125万の米国人のうちの一人です。そして、米国では毎年新たに4万人が診断されています。私の糖尿病におけるこれまでの道のりを振り返ると、私は目覚ましい変化をいくつか目のあたりにしてきました。動物由来の薬剤から、ヒト由来の薬剤、そして装着型の自動投与装置へと治療は変化してきました。モニタリングについても、試薬紙から、在宅によるブドウ糖のモニタリング、簡単に携帯できるモニター、そして現在、手持ちの電話機で読み込める埋め込み型のリアルタイムセンサーへと変化しています。

これからはどんな変化を目撃できるでしょうか? ヒトゲノムの研究と理解が急速に進んでいる中、楽しみで仕方ありません。より早く、より正確な診断は可能になるでしょうか? おそらくそうなるでしょう。個々の患者によりぴったりな治療が可能になるでしょうか? それもあり得ます。

そしておそらく、予防も実現するかもしれません。

それはまだ分かりません。同じように、研究者、化学者、医師には、収集して解析するための山のように膨大なデータがあります(2020年には2,314エクサバイトと推定

私は何を一番楽しみにしているのでしょうか? 膵臓が再度機能してインスリンが必要なくなる新しい治療でしょうか? 違います。ブドウ糖のリアルタイムモニタリングとインスリンの直接的な自動投与が完全に統合されることでしょうか? 違います。

一番楽しみにしているのは、私の子どもたち、そしてそれは皆さまのお子さま方であるかもしれませんが、彼らにとって1型糖尿病が歴史の中の過去の病気として語られ、彼らの生活からなくなることです。私は、1型糖尿病が過去の教訓となることが楽しみなのです。

Doug Rollins(ダグ・ロリンズ)

ダグは、Micronのストレージ事業ユニットの上級技術マーケティングエンジニア(senior technical marketing engineer)であり、エンタープライズSSDに重点的に取り組んでいます。

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