データの速度

インダストリー5.0では、賢い知性がそのまま同じように考える

三人寄れば文殊の知恵とは、本当なのでしょうか?そのうち1人が人工知能を備えた機械ならば、特に、そうでしょう。

人間の認識力とAIを一つにすることは、もうじきやってくる第五次産業革命の特徴で、人々とロボットが互いの利益のために共に協力する時代です。インダストリー5.0は、ロボットのコンパニオンにも関わらず、ではなく、そのおかげで、これまで以上に人間が前進する世界へと、コンピュータの能力を押し上げるでしょう。

現在の産業革命、インダストリー4.0のように、インダストリー5.0では、人々、モノ、コンピューティング端末などの全てが広大なデジタルのウェブ上で繋がり、人間がほぼ不要と思われるようになるでしょう。

想像しかできないような技術がさらに実現すれば、機械は自然と機械が得意とするような仕事を任されるようになりますが、私たちはそれで構わないでしょう。ナノ高速処理や一見すると無限のメモリがあれば、ロボット、ドローン、自動運転車、その他の機械により、人間は、日々の退屈な生活や仕事から解放され、新たな高みを更新することが可能になります。

その違いは、現在、人間が次のようなことを心配し思い悩んでいるということです:運転はあきらめなければならないのか?ロボットに仕事を奪われてしまうのか?個人のプライバシーは永遠に消えてしまうのか?インダストリー5.0では、このような問題は無くなります。というのも、人間対AIの難問はその頃には解決してしまっているからです。

想像しかできないような技術がさらに実現すれば、機械は自然と機械が得意とするような仕事を任されるようになりますが、私たちはそれで構わないでしょう。ナノ高速処理や一見すると無限のメモリがあれば、ロボット、ドローン、自動運転車、その他の機械により、人間は、日々の退屈な生活や仕事から解放され、新たな高みを更新することが可能になります。

最初の4つの革命:要点

マイクロンのITディレクター、Tim Long氏 は、最初の4つの産業革命について、次のように説明しています:

  1. 機械化。(1780年)18世紀中ごろから19世紀中ごろまでの100年間に起こった第一次産業革命は、水力と蒸気動力を使って製造工程を機械化することから始まりました。
  2. 電化。(1870年)19世紀末から20世紀初期にかけて、電力が工場で使用されるようになり、組み立てラインや大量生産が可能になりました。
  3. 自動化。(1970年)1970年頃から、ロボットを含むデジタル技術が製造工程に加わり、以前は人間が行っていた作業の多くが自動化され、インターネットの台頭とともに、グローバル化が可能になりました。
  4. 繋がり。(2011年)車からコンピュータやロボット、トースターまでの全てのモノが、Connected Age(繋がる時代)において事実上リンクされ、人間による最小限の介入で、相互に通信し、さらには制御し合い始めています。「サイバー物理系システム」が製造だけでなく調達、保守、修理までも担当するようになる中、工場も、自動運転化が進んでいます。これらすべての自動化を可能にしているのは、モノのインターネット、ロボット工学、人工知能であり、人間の脳と同じように、データ、分析、メモリにより動いています。

ご存知の通り、デジタル技術は時間の速度を速めました。今では何でもより速く動きます。このことから、繋がる時代、第四次革命が第三次革命の直後に起こった理由が分かります。では、私たちが既に協働の時代であるインダストリー5.0に目を向けているのは、果たして不思議なことなのでしょうか?

インダストリー5.0:人と機械の収束

第五次産業革命には、人と機械の収束が見られるでしょう。文字通りにも比喩的にも、です。スマートフォンやアプリは、いずれ、私たちの体に装着されたテクノロジーに道を譲るでしょう。仮想アシスタントが耳元で道順をささやき、夕食のお店を提案し、代わりに商品の購入を行ったりしてくれるようになります。しかし、パラダイムを最も打ち砕くような変化は、職場に見られるでしょう。

インダストリー5.0では、デジタル技術を使って人間による最小限の介入で工場を操業するような第四次「サイバー物理」製造工場が、「ヒューマンサイバー物理」システムへと変貌していくことになるでしょう。

この新しい世界では、センサーがデータを収集し、AIを搭載したコンピュータがそのデータを処理、分析します。こうして前後関係付け、分類する際、速度は一層速く、データベースは一層大きくなります。機械やロボットは、情報を使って、プログラムされたアルゴリズムや、過去の行動や結果に関する「メモリ」を含む独自のデータバンクに基づき、判断を下します。

一部の人が予想するように社会の主流から取り残されるのではなく、人々はむしろ、この新たな革命において脚光を浴びる存在になるでしょう。機械が私たちのために働いてくれるのです。決して、その逆ではありません。

この新たなパラダイムにおいて、人々は、協働ロボットあるいは「コボット」と共に働き、仕事を教えたり、間違えたらそれを修正したりするようになります。機械が、最も単調、反復的で危険な作業を行う一方で、人は、人間の複雑で柔軟な脳を使って高水準の判断を行います。例えば、製品が作られる工場、あるいは製品が使用される環境のバーチャルコピーである「デジタルツイン」を使って、製品や工程の設計を行ったりするようになるでしょう。

「従来、人間が行ってきたことを機械にやらせようと思ったら、私たちは、人間が行うことに関して、機械が非常に効率的にこなせるようにしなければなりません」と、マイクロンのシニアフェロー、Mark Helm氏は述べています。

その道のりの中で、工場が顧客と直接連絡を取る能力があれば、各個のニーズや希望に即してあらゆる製品をカスタマイズ、パーソナライズすることが可能になります。

一部の企業は、既に、この新たな時代に向かって一歩を踏み出しています。例えば、スポーツウェアの会社、Adidasは、ドイツとアメリカの小さな「スマートファクトリー」工場で、ランニングシューズやトレーニングシューズの生産を行っています。これらの工場では、ロボット、積層造形(3D印刷としても知られる)、データ分析が使われており、いつ、だれのためでも靴を生産することができます。顧客からAdidasデザインの専用仕様が依頼されれば、一番近くのスマートファクトリーで、1日以内に製造し、その直後に顧客のもとへと納品できるようになっています。同社のアジアにある主要工場では、1サイズにつき2万足のロットでしか製造していないことを考えれば、真に画期的な進歩です。

スマートファクトリーは、自分で運転するのではなく、比較的微量の人間の力に頼り、コンピュータタブレットによるプログラム、指示、誘導、トラブルシューティングが行われます。センサー、オンライン注文、他のロボット、コンピューティングデバイス、人が使うウェアラブルデバイスといった大量のソースから入ってくるデータについて、工場のロボットが処理、分析、反応できる速度は、それに装備されるプロセッサの速度やメモリの量に左右されます。人間の知能に該当することは、人工知能にも該当します。

例えば、医療について考えてみましょう。現在、1型糖尿病の人々は、採血をした後、その血糖値を測定する装置を使い、それからその結果を別の装置に伝達して、患者の血液が必要とする量のインシュリンがそこから指示される、というやり方をしています。

今日の医療のほとんどに該当する、この方法の問題点は、その汎用的アプローチにあります。現在では、人の生物学的性質やライフスタイルの選択は異なり、それぞれ固有のニーズに応じた薬や用量があることが分かっています。インダストリー5.0では、デバイスがAIを使って身体の変数を監視し、患者が必要とするインシュリンの正確な分量と投与時期を測定し、身体の反応を追跡することでその性能を向上させるでしょう。医療処置が保証されれば、このインテリジェント装置がこれらの処置を施すのに必要なデータを提供し、例えば、人工すい臓を生産する工場へ直接仕様を送るようになるでしょう。

メモリがそれを可能にする

状況に賢く反応することは、人間が思うほど簡単ではありません。これを行うためには、手元にある情報を素早く処理し、同時に、記憶(メモリ)を使って前後関係を把握しなければなりません。私たちの反応により、生死を分けることもあり得ます。事故を回避するためにハンドルを切ったり、誤作動する装置を停止させるためにサイドブレーキを引いたり、あるいは、患者のけがや病気を診断して最も効果的な処置を判断したりなどです。

人工知能は、適時に正しい反応を生成するため、メモリと処理速度にも依存しています。専門家は、近い将来、自動走行車が複数のソースから入ってくるデータの流れを分類し、ほぼゼロの失敗率で瞬時の判断を行うようになり、また、製造工場が自律的に生産高を見積り、補給品を発注し、完成品を出荷して、部品を修理、交換するようになり、さらに、医療機器が自分で病気を診断し、処置を行うという時代を描いています。

第四次産業革命の時と同様に、第五次産業革命は、事業や商業を円滑に進めるために、データ、デバイス、人工知能に頼ることになるでしょう。これらのいずれも、人間の知能と同じで、メモリなしでは機能しません。事実、メモリによってAIには「知能」が入り、アルゴリズムを実行するためのデータや、行動や反応をつかさどる前後関係情報が提供されます。

テクノロジー業界が、人間の知性と同じあるいはそれ以上に高速で動く、AIの「聖杯」ともいえるメモリの生産に取り組む中、私たちは、機械が社会と人類の向上のために働く世界という夢の実現にさらに近づいているのです。私たちは、じれったいほどその近くまで来ています。

より多く、より良く、より高速の処理

「従来、人間が行ってきたことを機械にやらせようと思ったら、私たちは、人間が行うことに関して、機械が非常に効率的にこなせるようにしなければなりません」と、マイクロンのシニアフェロー、Mark Helm氏は述べています。

私たちが行うことは全て、感覚入力の結果として起こります。昼食に出掛けるのも、冗談に対して笑うのも、「愛してる」と伝えるのも、車を買うのも、すべてそうです。これら一つひとつの行為を実行する際、私たちは、視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚だけでなく、記憶、感情、信条、考え、直観からも情報を取り入れて、全てを同時に処理しています。中央処理装置(CPU)とは異なり、私たちにとっての計算装置である脳には、データが入り、分析、分類されて、行動または結果の指示が出されるような個別の数の「コア」はありません。私たちの脳は、入ってくる情報を分解し、視覚的データ、聴覚的データ、感情的データというように、それぞれの断片に対応する得意分野を割当てます。

そこで、データを処理する際にCPUを使う代わりに、AIシステムでは、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)という、私たちの脳により近い形で機能する異なる種類のメモリチップが使用されます。CPUには一つのチップ上に2、3または26の処理コアがありますが、GPUは数千ものデータインプットを一度に処理するのを可能にする、数千もの処理コアがあります。

マイクロンのNANDやGDDR6 DRAMメモリは、GPUが思考の速度で機能するのを可能にします。 当社のNANDメモリは、保管されている膨大な量のデータを保持することができ、当社トップ商品のGDDR6を含めた当社のDRAM製品は、超高速(「低遅延」)で、同時に超大量に(「高帯域幅」)、それら全てのGPU処理コアにデータを渡すことができます。その結果として誕生するのが、自力で速く考え、人間と同じようにほぼリアルタイムで反応することができる、巨大な長期メモリを装備した人工知能です。

「AIは、様々な場合にGPUを利用しています」と Helm氏は述べています。「CPUは、様々なタスクをこなすことができるので、多目的で使用する場合に素晴らしいです。しかし、GPUは、非常に特定のタスクをこなす際に、非常に良いです。」

GPUは、動画やビデオゲーム向けの流れるデータや画像豊富なデータを処理するために発明され、暗号通貨の採掘にもよく利用されています。現在は、GPUが、AIにおいて主力のテクノロジーとなりました。

「AIは、様々な場合にGPUを利用しています」と Helm氏は述べています。「CPUは、様々なタスクをこなすことができるので、多目的で使用する場合に素晴らしいです。しかし、GPUは、非常に特定のタスクをこなす際に、非常に良いです。」

「ビデオゲームを画面に流すにせよ、AIのワークロードを実行するにせよ、あるいは暗号通貨を採掘するにせよ、その基本的な条件により、非常に低遅延、超高帯域幅のメモリになり、しかもグラフィックス・プロセッサ・アーキテクチャなのです。」

「私たちは、お客様に利用していただいて新たな能力を可能にしていただけるようなメモリ/ストレージ製品を提供する会社でありたいと思っています。」「私たちは、その先導者でありたいと思っています。」

マイクロンでは、知能、学習能力、反応時間において人間に匹敵するようなロボット、ドローン、自動運転車、その他のAIの形態を思い描くことができます。私たちは、常に、より高速かつ効率的に機能するメモリの開発に努め、今後も、私たちの世界をインダストリー5.0へより近づけられるような製品を発表していきます。

「私たちは、お客様に利用していただいて新たな能力を可能にしていただけるようなメモリ/ストレージ製品を提供する会社でありたいと思っています。」「私たちは、その先導者でありたいと思っています。」
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