インテリジェンス・オブ・ザ・エッジ

オンラインショッピングのアルゴリズムの中核には強力なDRAMが存在する

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オンラインショッピングは、もはや標準的な手順となりました。服の選択肢が並ぶページをスクロールしながら、既に買い物かごに入れた靴と完璧に合う色合いの青が見つかるまで、様々な色や柄のTシャツに目を通します。幸運なことに、そのウェブサイトでは、「レジへ進む」ボタンのすぐ下に、お薦めのマッチするジーンズとサイズの合ったベルトが表示され、あなたは新品の衣装を一式買って一日を終えます。これで遂に、あの破れたタンクトップを捨てることができます。

シンプルで、簡単で、比較的面倒でありません。場合によっては、特にあれもこれも無造作に買ってしまうのは、少し日常のことになってさえします。

しかし、オンラインショッピングは、少し前には次なる目玉だったのです!1995年までずっと遡ると、Amazonはオンラインで本の販売を開始し、そのたった6年後の2001年には、初のオンライン専門小売業者が世界のウェブに登場したのです。その名もZappos。しかし、2003年になると、アメリカにおけるオンラインの売り上げは、桁外れの500億ドルにまで達しました。Statisticaによれば、2017年時点で、アメリカの家庭の40%が、月に数回、オンラインで買い物をし、また、20%の家庭が、毎週、オンラインで買い物をしています。

しかし、オンラインショッピングに火がつき、現代の各家庭の必需品となったのはつい最近の話です。そして、一見ありきたりのことのように思えるかもしれませんが、その裏にあるのは、オンラインショッピングの各プロセスを支える強力なDRAMと人工知能です。

個人情報や閲覧履歴といった巨大なデータプールを蓄積する際、精彩を欠いたDRAMを搭載した単純なハードドライブでは上手くいきません。しかし、マイクロンの強力なSSDとその限界を押し広げるDRAMを使えば、ユーザーがオンラインショッピングのプラットフォームを閲覧する際、ほぼ瞬時にそのデータを断然分類しやすくなります。

購入について考えさえする前に

あなたが購入を行う前、閲覧し始める前、商品について考えすらない時に、誰か、あるいは、何かが、あなたが次に必要とするものについて計算された推論を行っていたのです。ちょっと怖いですよね?おかしい、おこがましい、あるいは純粋に間違っていると思えるかもしれませんが、この人工知能の事例は、驚くほど有用で、いつかあなたの時間をだいぶ節約してくれるかもしれません。

この時点で、あなたはまだあのタンクトップを破ってはいないでしょう。気の抜けた平日の仕事から帰宅した後、おそらく、ウェブをたくさん見てまわっているだけでしょう。ファッションやスタイルに関するビデオブログを見たり、記事のチョイスや色彩パレットに関するブログをスクロールしたりしているかもしれません。

広告会社は、目当ての視聴者を対象にするため、多くの時間とお金、そして資源を費やしており、過去数十年の間もずっとそうしてきました。現在は、ユーザーが日々蓄積する大量の個人データを処理するのに必要な強力なDRAMが、これらのプログラムの裏にあるため、広告会社は、AIやニューラルネットワークを使って視聴者を特定し、適切なタイミングで適切な人に対して適切な広告を出しています。オンラインショッピングは、その裏にある強力なメモリのおかげで、一見、とてもありきたりでありふれたものに見えます。高速DRAMがなければ、買い物のお薦め情報が読み込まれるのは遅く、あなたの好みの設定は今ほど頻繁に反映されないでしょう。さらに、関連項目を読み込んだり、価格を比較したり、閲覧履歴を振り分けて、あなたが最近よく見るYouTube動画に関連した項目を見つけたりする、これら全てのアルゴリズムの判断もどうなってしまうでしょうか?速度の遅いハードドライブでは、これらは全て無いに等しいものになってしまいます。この場合、機能するのでありふれたものに見えてしまうかもしれません。テクノロジーは、適切に導入された場合、ユーザーに見えるものでなくてはなりません。もちろん、オンラインで買い物をしている際、あなたはテクノロジーを使用していると分かっています。しかし、あなたが自分の求めるものを探す際、何ページも目を通して探さずに済むように、AIのアルゴリズムが激しく処理を行い、有用な提案を出してくれていることには、おそらく気づいていないでしょう。

マイクロンの重要ブランド向けマーケティング・コマース担当ディレクターのFred Waddel氏は、オンライン・コマースとそこにおけるAIの強力な役割について、直接体験をしています。マイクロンは、他の大手小売業者と提携して、彼らの製品を異なるターゲット層や新規の潜在顧客に売り込んでおり、一部の購入前のAIの魔法は正にここで起こります。ここでいう「魔法」とは、高水準のメモリを原動力としたコンピューティングです。

「小売業者は、サイトの訪問者を見て、顧客が他に何に関心を持っているかについて、より大きな全体像をつかむことができます」とWaddel氏は述べています。「ラップトップPCを購入する人がいれば、その人はSSDも購入するかもしれないという一般的な考え方があります。しかし、人工知能のプログラミングでは、一見すると理に適っていない繋がりも見えてくるのです。特定のラップトップPCを購入する人は、もしかすると、おむつも必要としているかもしれません!」これらのデータの山はとても巨大なので、人工知能と高速メモリは、そのすべてを振り分けて貴重な洞察の黄金のかけらを見つけ、正しい繋がりをつくらなくてはなりません。

風邪で学校を休んだ時、昼間のテレビで「The Price Is Right」というクイズ番組があったのを覚えていますか?そこで流れる全てのコマーシャルが、アスピリンやClapperの照明スイッチに関するものだと感じたことはありませんか?それは、「The Price Is Right」の視聴者のほとんどが、退職者で構成されていたからです。これらの広告がターゲットにしていたのは、ソファに寝そべる風邪の子どもではなく、これらの視聴者だったのです!

オンラインの小売業者も、同じことをしています。ターゲットとする視聴者を特定するため、多くの時間とお金が注がれます。あなたの検索パターン、ソーシャルメディアの投稿、閲覧履歴から特定されるデータを収集、分類しているのです。

ある製品を検索エンジンで検索すると、ソーシャルメディア上でもその情報が出てきたということはありませんか?あなたが買うと決める以前から、人工知能プログラムは、そのメモリを原動力とする計算ニーズを全て駆使して、あなたが既に関心を持っていると分かっているコンテンツを出すのです!

購入の段階に突入。その次は?

では、タンクトップを破いてしまいました。あなたは、新しい服を買うのをずっと先延ばしにしていて、今回やっと、新しいアイテムを増やすことにしましたが、どこから始めてよいのか分かりません。

返品を減らして不要な経費を避けるため、一部のオンライン小売業者は、特定の服が合うかどうかを顧客が判断するのを助けるための画像認識を含め、徹底的な人工知能プログラムの導入を開始しました。このような技術を使って新しい服が買えるのを想像してみてください!自分にどの程度合っているかが正確にわかり、仮に、普段、店舗で購入する際に選ぶサイズをあまり考えずに選ぼうとしてしまったとしても、サイズ変更のために返品をしたりせずに済むのです。

このようなプログラムには、驚くほど強力なメモリが必要になります。どの画像認識プログラムにおいても同様に、サイズの推定を行ったり、新しい服があなたの肩やウエストにピッタリ合っているコンピュータ生成の写真を出したりするには、大量のデータポイントが取り込まれ、処理される必要があります。読込みが遅いウェブサイトほど、顧客にとってイライラの原因となるものはありませんが、この行程を速く効率的に行える唯一の方法は、信頼性の高いメモリを使用することです。

しかし、これらの徹底したプログラムの先にもまだ、オンラインショッピングをつまらないものとしてしまうような、一見、思慮の無い、シンプルなコードとアルゴリズムがあります。これら一つひとつのコードは、サイト上のあらゆるタッチポイントを通知します。検索ボックスであれ、「関連商品」に関するスライダーであれ、レビュー欄であれ、これら一つひとつの機能に、ある程度の人工知能が必要となります。

顧客は、この情報をすぐに求めており、このすべての情報を収集し、顧客にあったものへと調整し、顧客体験を邪魔しないやり方で提示しようと思ったら、これらの小売業者は、時代遅れのパッとしないようなハードウェアは使えないのです。

これを正しく行い、ユーザー体験を、豊富で、瞬時に大量のユーザーデータから通知が行われるようなものにするためには、そのデータをシステム内で迅速に移動するのに欠かせないマイクロン製SSDやDRAMが非常に重要となります。

小包が配送中

靴とショーツとベルトとそれに合った青色のシャツを注文したら、あとは、待ちに待ったその小包が届くまで、数日、待つだけです。ほとんどの場合、この待ち時間は2~5営業日です。場合によっては、何週間も待たなければならないこともあります!問題の商品を倉庫から探し出すなど、この処理時間には多くのことが起こります。

Waddel氏によると、この待ち時間に対処するため、多くのオンライン小売業者では、倉庫を自動化し、商品が効率的なアルゴリズムに沿って保管されるようになっています。SSDを購入する場合、そのDRAMは、恐らく、そこからあまり遠くないところに保管されています。また、手袋を購入する場合、スカーフもその付近に保管されているでしょう。しかし、場合によっては、強力な人工知能コンピューティングにより、私たちが初めに考えるような配置とは異なるところに保管されている場合もあります。

「完全自動化されている物流施設に行くと、一か所に、全く関係のない商品が配置されているのを目にすることでしょう。それは、DRAM DIMMかもしれません。おむつのパンパースかもしれません。コーラの6本詰めもあるかもしれません」とWaddel氏は述べています。「しかし、自動化にとって、これは関係ありません。人間のように考える必要はなく、商品の場所さえ分かればいいのです。指示があれば、それを取りに行くだけです。」

これらの自動化された倉庫では、ロボットあるいは他の自動運転テクノロジーが、あなたが何を購入するかを特定し、あらゆる製品が蓄積された中からそれを探し出し、それを全て手作業で行う人間よりも速い速度で、出荷準備まで行うことができます。

これらの商品が見つかったら、今度は出荷です。一部の小売業者は、無料で2日以内に発送するなど、驚くほど速い出荷を実施しています。しかし、中国の巨大なオンラインショッピング業界にしてみれば、これは時間のかかりすぎです。自動走行運搬車両があれば、このような考え方は、アメリカの購入者にもすぐにやってきます、とWaddel氏は述べています。服を買い、その1時間後には、自動ロボットの飛行機で商品が届くというのを想像できますか?無料の2日以内の発送は、ドローンによる発送にはかないません。

「未来のどこかの時点で、これらの大手小売業者は、郵便に頼るのではなく、自分で発送を行うようになります」とWaddel氏は述べています。「聞いたことのあるドローンによるものであれ、当日発送によるものであれ、AIには、まだまだ追加できる機能がたくさんあり、いずれ、その理想の速度に近づきます。これは、素晴らしいことです。」

eコマースの未来

結局、オンラインショッピングには、ただ「買い物かご」に追加して、合計金額を支払って、小包が届くのを待つこと以上の意味があります。そこには、全体のプロセスを円滑で効率よくやりがいのあるものにしている多くの複雑な細部があり、その全てが、人工知能とメモリに支えられています。そして、このプロセスが進歩し、より複雑なものになっていくとき、マイクロンが舵を切り、強力なメモリを従えてそこに現れます。

「私たちは、携帯電話を手に取ればすぐに必要なものが手に入ることにとても慣れています」とWaddel氏は述べています。「そして、それを行うには、データについて驚くほど高いIO(入力/出力)が必要で、それこそが、ソリッドステートドライブが従来のハードドライブに対して大きな強みをもつところであり、DRAMが全体のプロセスを促進する部分なのです。」

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