AIに関する議論はいたるところで行われています。昨年の技術カンファレンスでは、AIが重要なテーマとして取り上げられ、ハイテク企業もそうでない企業も含め、ほぼすべての企業が、AIにおける自社の役割やビジネスを改善するためのAIの活用方法について語っています。その理由は明らかです。AIの将来性は本物であり、その可能性は多くの人が思っている以上に大きなものだからです。
AIがもたらす広範かつ劇的なインパクトを物語る新しいソリューションは、すでに何百も進行中です。いくつか例をご紹介しましょう。
- 今日、単純なAIを使って場面を認識し、カメラの設定を調整して完璧な写真を撮影するスマートフォンが登場しています。スマートフォンでいい写真を撮ることは、人生を変えるようなものではないかもしれませんが、これはAIが私たちの日常生活にごく自然な形で溶け込んでいることを示す良い例です。実際、皆さんはすでにストリーミングビデオや音楽、オンラインショッピングシステムを動かすレコメンドエンジンを通じて、AIによる検索結果に毎週接しているはずです。
- 現在、AIの最も一般的な用途の一つである音声認識は、今後数年で飛躍的に普及し、わずか5年後には、音声で操作できるデバイスの数が現在の10倍になると予測するレポートもあるほどです。
- 研究者たちは、DNAの塩基配列を決定し、高性能コンピューターで解析することで、より効果的にがんと闘うことができることを証明しています。がんゲノムアトラスは、個別化された、より効果的ながん治療を特定するための指標を構築しつつあります。
こうした新しいソリューションの導入に向けた動きは、すでにマイクロンのビジネスを変えようとしています。マイクロンの製造するメモリと高速ストレージソリューションは、常にコンピューティングの基本機能の中心的存在でしたが、それは必ずしもコンピューティングが生み出す価値の中心と見なされてきたわけではありません。AIはその認識を改めようとしています。データとデータ分析が価値創造と差別化の尺度となった今、そのデータを素早く移動し、解釈し、理解するコンピュータの能力こそ、最も重要になっているのです。今年12月、業界初の広範なAI学習ベンチマークであるMLPerfにおいて、NvidiaのDGX-2システムが達成した記録を思い出してください。このベンチマークは、AIの重要な学習タスクの5つのカテゴリー(画像分類、物体検出、翻訳、推薦、強化学習)を対象としています。6つの性能新記録を達成したDGX-2システムは、各システムに搭載された大容量の高性能メモリ(1.5TBのDDR4と512GBのHBM2)に依存しています。
こうしたAIに不可欠なタスクと、メモリおよび高速ストレージの関連性が高まったことで、マイクロンの研究者とエンジニアリングチームは、私たちのビジョン、すなわち「世界をより豊かにするために情報の使い方を一変させる」ことの実現に向けた新たな機会を得ています。私たちの先には爽快な未来が待っています。次に何が起こるか楽しみでなりません。