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車載インフォテインメントシステムの発展(パート3)

マイクロンテクノロジー | 2019年4月

新たな車両アーキテクチャが生まれ続ける中、車載のエンジン制御ユニットの数を減らし、機能を論理ブロックにまとめるニーズが高まっています。これは、コストと複雑性の軽減だけでなく、主要な車両機能サブシステム間の未来の相互運用性への準備を整えるためでもあります。図1は、一般的なドメインコントローラのネットワーク構成を示しています。

一般的なドメインコントローラのネットワーク構成 図1:一般的なドメインコントローラのネットワークの例

これからのIVIは、ドメインコントローラのアーキテクチャプロトコルに従っています。コックピットドメインはIVIシステムの拡張機能であり、以下を含みます。

  • 従来のIVI機能に以下を追加:
    • 高解像度のメインディスプレイ出力(最大8K)
    • 以下を含む、統合された4Gおよび最終的には5Gを介したコネクテッドサービス:
      • ハイブリッドナビゲーション
      • ハイブリッド音声対話エージェント
      • ストリーミングメディア
      • パーソナライゼーション
      • IoTおよび移動全般機能(駐車場、ホームインテグレーションなど)
  • その他のディスプレイゾーンの統合
    • デジタルインストルメントクラスター(720p)
    • 補助IP情報ディスプレイ(最大2x 4K)
    • ヘッドアップディスプレイ
    • インテリジェントルームミラー
    • 後部座席用エンターテイメント(2x 1080p)
  • その他のカメラと画像処理:
    • 乗員検知および識別
    • 居眠り運転モニター
    • サイドミラーカメラ
    • インテリジェントバックカメラ(障害物検知)
    • サラウンドビュー
  • その他のHMIインターフェース
    • ジェスチャー
    • ハプティクス
  • ADAS環境への情報ADASブリッジ
  • ドライバー/情報のやり取りを管理するAI

追加の機能性に伴い、ハードウェアアーキテクチャが拡張され、計算能力が必要となり、ディスプレイ要件も大幅に拡大されます。今のところ、ドメインコントローラの機能性は、拡張されたグラフィックにより十分高い演算能力を持つとはいえ、いまだに単一のSoCによって管理されています。低レベル車両インターフェース機能は、引き続きホストMCUによって管理されます。

一般的なハードウェアプラットフォームの性能には以下が含まれます。

  • レガシーIVIペリフェラルマルチメディアサブシステム
  • 最大8個のSoCコア(A57相当、最大2.8GHz)
  • 拡張動画処理(最大100MB/秒)
  • 最大8カメラ入力720Pキャプチャ、HDR、H265サポート
    • 画像認識アクセラレーター
  • a/b/g/n/ac Wave 2 2.4/5/60 GHz対応Wifi
  • Bluetooth 5.0
  • NFC
  • ソフトウェア無線
  • 最大Cat 24 5Gの内蔵モデム
  • USB 3.1/C
  • AIおよび機械学習アクセラレーター

一般的なメモリ要件

  • 不揮発性メモリ(ハイエンドシステムでは64~256GB UFSまたは最大512GB PCIe SSD
  • DRAM(密度最大16GB、一般的にLPDDR4 -4267で60~100GB/秒)
    • GDDR6の新たなチャンス
  • 115℃までの温度要件
  • 拡張交差温度要件
  • 安全機能がドメインコントローラに統合されるため、ISO26262規格の認定を受ける新たな必要性

このブログシリーズのパート4では、IVIに関連する仮想化とセキュリティに関する内容をまとめます。

出典:https://www.tuxera.com/a-brief-history-of-in-vehicle-infotainment-how-tuxera-fits-in/