国連「世界水の日」を記念して、マイクロンがメモリやストレージを製造するために水資源をどのように利用(および再利用)しているか、また、この貴重な資源に関して、いかにマイクロンの管理体制が優れているかを紹介します。水資源は「無限に再利用できる」資源である一方で、不足するおそれもあり、責任ある管理が必要となります。
マイクロンは確かに大量の水を使っています
半導体業界について詳しくない人であれば知らないかもしれませんが、メモリの製造プロセスでは大量の水を利用する必要があります。マイクロンのメモリ製品とストレージ製品の製造は、シリコンウエハーから始まりますが、その品質を保証するため、すべてのウエハーに対して超純水を用いた一連の洗浄手順を実施する必要があるのです。
2018年のマイクロンの取水量は、4,800万立法メートルでした。参考として、1立方メートルの水は264ガロンに相当します。半導体テクノロジーがより複雑となり、水資源への需要が高まっていくなかで、マイクロンは水利用の効率向上と原水の利用量を削減するための方法を模索することで、積極的に水資源の消費を管理してきました。マイクロンの製造拠点では、製造工程から再利用された水と現地の未処理の水資源の両方を元にして、超純水を生成しています。
ここでの水消費量は膨大な量に上りますが、製造拠点での取り組みによって、2018年に平均して約50%の再利用率を達成しました。製造工程から発生する廃水のうち、リサイクルしない水やサイト内で再利用しない水に関しては、現地の基準に沿って処理し排水しています。これにより、水の総消費量を1,000万立方メートルまで削減しています。
しかし、革新的な方法で有効活用しているのです
マイクロンの事業において水資源が重要であることにより、水資源を再生・再利用する革新的な方法を模索する際に、独自の視点がもたらされます。マイクロンの本社が位置するアイダホ州ボイシには、2.8万平方メートルの広さを誇る最先端の研究開発施設があり、30億ドル規模の世界クラスのファブを備えています。このファブでは、マイクロンの主力メモリとストレージ製品の設計、開発、改良が行われています。以下の動画で説明される革新的なソリューションを通じて、このサイトではプロセス水の75%を回収しています。
マイクロンが大規模な製造業務を行っている場所は、主に地下水に依存している半乾燥地帯のボイシだけではありません。シンガポールにも、世界クラスの製造施設を構えています。シンガポールは赤道近くに位置し、全国的に年間2,400ミリメートル程度の雨が降る多雨の熱帯性気候です。
一方、島国であるために真水の地下水は限られています。雨水を活用して、地中および地上の水資源を節約するため、マイクロンはシンガポールのノースコースト拡張ファブに、雨水貯留設備を設置しました。シンガポールのサイトでは、98%の水資源を回収施設および脱塩施設からの供給でまかなうことができます。シンガポールの施設において、マイクロンがサステナビリティに関してどのような取り組みを行っているかの詳細については、以下の動画をご覧ください。
マイクロンは、水の保全におけるイノベーションで大きく前進していますが、まだ取り組みの余地があることも認識しています。現在、2020年サステナビリティレポートを年内に公開するため準備を進めています。レポートにおいて、マイクロンの目標を定め、その達成に向けた計画を示します。
あなたも水の保全に貢献できます
企業が非常に高いサステナビリティ目標を掲げていることを知ると、私たち一人一人が資源を大切にするために、日々の生活で何ができるかを考えさせられます。以下に、日々の生活で節水を実践するためのアイディアを紹介しているウェブサイトをいくつか挙げます。水の保全について工夫を凝らすというのは、私たち全員が取り組むことができることです。自分自身の目標を立てることは、「世界水の日」を祝う素晴らしい方法になります。