2020年度の会議に先立ち、世界経済フォーラムは「第4次産業革命のテクノロジーを採用し運営・環境上の影響を促進するにあたってリーダーシップを発揮している」先進的なメーカーグループのグローバルライトハウスネットワークにマイクロンを迎え入れました。
マイクロンは長年にわたり、顧客が人工知能(AI)、ビッグデータ解析、産業用モノのインターネット(IIoT)をそれぞれの工場に統合できるようサポートしてきました。そして現在では、マイクロンの工場はInfineonとともにシンガポール初の施設の1つとなり、グローバル ライトハウス ネットワークにより評価を受けています。
Channel News Asiaでの最近のインタビューでは、その宣言事項をマイクロンがいかに実践してきたか、グローバルオペレーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるManish Bhatiaが次のように説明しています。「マイクロンの製品はIoT、5G、クラウドコンピューティング、自動運転といった新しいテクノロジーのトレンドを実現しています。こういったテクノロジーを自社の製造施設に適用すると、ビジネスバリューの推進において非常に大きな可能性を示すことになります。産業用IoTと人工知能は、50年前のロボット製造における生産性の到来以来最大の革命の一端を担っています。
マイクロンにおいてこの取り組みは、『半導体プロセスの技術的進歩との歩調を合わせる』という必要性から始まりました。さらに高い機能とパフォーマンス、低コスト、低電力チップを提供したいと考えています」とManishは述べています。
つまりこれは、顧客を同じ取り組みに引き込むということです。「2014年にはシンプルな統計分析に注力して生産プロセスの改善を始めています。それに伴い、データから詳細な情報を引き出すより複雑なディープラーニングとAI機能を開発しました。最近では、カメラや音響センサーのようなIoTセンサーを導入し、生産プロセスをさらに改善できるよう多くのデータを集めています」
シンガポールの製造所は最先端のNAND開発において重要な役割を担っています。2つのウエハー製造施設と1つの組み立て・試験施設からなるシンガポールにおけるプレゼンスは、マイクロンが世界で行う全事業の基盤となっています。50万平方フィートを超えるクリーンルームスペースを備えたそのロケーションは、NANDセンター・オブ・エクセレンスにも指定されており、携帯電話、SSD、デジタルカメラなどで使用される最先端3D NANDの生産を推進しています。マイクロンはシンガポールで約8,000人の従業員を擁しています。
シンガポールの変革による成果は目を見張るものであると世界経済フォーラムは次のように語っています。マイクロンの「半導体製造施設はビッグデータインフラとIIoTを統合し、人工知能とデータサイエンスソリューションを導入しています。それに伴い、製品の品質基準が上がり、新製品の投入速度が2倍になっています」
マイクロンは以下の優れた業績で評価されています。
- 生産と保守の自動化によりツールの可用性が4%改善
- IIoT対応スマートファクトリーでスクラップと製品のダウングレードを22%削減
- OEM(相手先商標製造会社)によるプロセス最適化の高度な分析により新製品の立ち上げにかかる時間を50%短縮
- ディープラーニングによる光学的欠陥の検出により歩留まりを2%改善
- 統合型偏差管理プラットフォームにより品質問題を解決する時間を50%短縮
製造が速やかに行われる団体、グローバル ライトハウス ネットワークがマイクロンを選出したのは自然なことでした。「世界の生産業は第4次産業革命における製造技術の採用に遅れを取っており、未だ企業の7割以上が試験導入段階にいます…。世界的に他の企業が恩恵を受ける可能性のあるテクノロジーを採用し、スケーリングするための上位のユースケース、ロードマップ、組織的アプローチを示す中立的な学習プラットフォームが必要です」と世界経済フォーラムはこのように指摘しています。
グローバル ライトハウス ネットワークの一員としてマイクロンは、仲間と知識およびベストプラクティスの共有、新しいパートナーシップおよび他者メーカーの展開技術のサポート、持続可能な慣行の採用、従業員の変革を行うことができるでしょう。私たち全員が同じ志を持った組織のコミュニティを築き、効率を高め持続可能性を促進するテクノロジーを動かすことができます。
世界経済フォーラムによる評価は双方にとって価値あるものなのです。世界の指針となるファクトリークラブに参加し、第4次産業革命に向けて世界の製造業全体を推進できることを楽しみにしています。マイクロンはこの変革の最前線に立ち、案内役としてサービスを提供できる機会を待っています。