マイクロンは、グローバルなサステナビリティへの取り組みに深く関わっています。会社全体でより効率的でクリーンな事業運営のあり方を追求しており、それは「Fast Forward:2021年サステナビリティレポート」に詳しく記載されています。
マイクロンベンチャーズは、Taranis、Aqua Membranes、Multiscale Technologiesなど、地球に優しいサステナビリティ志向のテクノロジー企業に投資し、その取り組みの一翼を担っています。しかし、やるべきことはまだあります。私たちは新しい方法で、サステナブルなテクノロジーの採用を加速させるために行動しています。
2021年、「スタートアップと目指す持続可能性」を始動
そのひとつが、第1回スタートアップと目指す持続可能性のピッチイベントです。他に類を見ないこのプログラムのアイデアはシンプルでした。世界最大の半導体企業を集め、私たちの業界に焦点を当てたスタートアップイノベーターを後押しする、統一した大規模な市場機会を創出することです。私たちは、Intel、ASML、Applied Materials、LAM、Samsung、Tokyo Electron、Merck KGaA、KLAから成るベンチャーチームとベンチャーキャピタルのパートナーであるBreakthrough Energy Venturesと協力し、業界全体に共通するニーズを特定し、知識の移転を加速させました。
このプログラムは、各パートナーの固有のニーズを考慮し、関わりを形成するために以下のような指針となるパラメータを設定しました。
- 企業からスタートアップ: どのような市場のニーズがあるか? どうすればスタートアップは半導体事業に参入し、成長できるか?
- スタートアップから企業:どうすれば私たちのイノベーションを企業の事業で最適化できるか? 初期段階のイノベーションを自社の設備で受け入れるために、製品にはどのような適応が必要か?
- 製造業者間:スタートアップ企業との取り組みでうまくいっていることは何か? 私たちが一緒に取り組むことのできるずれはあるか?
次に私たちは、近い将来実用化できそうなサステナブルなソリューションを提供しているスタートアップ企業を世界中から探しました。スタートアップと半導体業界のための初のピッチイベントであることに加え、業界アドバイザーがセミファイナリストとペアを組み、半導体の顧客ニーズに対するスタートアップ企業の理解を加速させ、深めるという、私たちが知る限り初の試みでもありました。
その後、数百チームの中からトップチームを代表するファイナリストが選出されました。それらのチームは、大胆かつ積極的で焦点の定まった起業直後のチームであり、以下の通り、3つの分野で産業界の大きな課題に挑んでいることを実証してくれました。
- クリーンエネルギーとエネルギー効率
- 水の回収と再利用
- サステナブルな材料の革新とプロセス排出削減
世界中での調査を通じて、私たちは素晴らしいイノベーションと有望なテクノロジーを目の当たりにしました。その膨大な量を考えると、今に至るまで多くの人々の多大な努力が必要でしたが、史上初のStartups for Semiconductor Sustainabilityピッチイベントのファイナリスト9社を紹介できることを嬉しく思います。
半導体のサステナビリティに関する私たちの見解
半導体製造は、地球上で最も資源を消費する人的プロセスのひとつであり、同時に最も価値のあるプロセスのひとつでもあり、その影響力は日々拡大しています。プロセッサー、メモリ、ストレージ、コネクティビティは、現代および未来のデジタルライフのバックボーンであり、コンピューターやスマートフォンからNFT、暗号通貨、メタバース(それが何であれ!)に至るまで、あらゆるものを動かしています。
私たちは、今日のニーズを満たすために拡大しつつも、明日のニーズを維持するためにあらゆる限界を押し上げ、サステナブルに拡大していかなければならないことを心得ています。
サステナビリティという課題に取り組むためには、誰もがそれぞれの役割を果たす必要があります。マイクロンは、全力で取り組んでいます。私たちは、集団として協力し、迅速に行動することで、水使用とエネルギー消費の効率を改善させ、可能な限り材料の廃棄と直接排出を削減し、事業と工場を運営していくことを約束します。
私たちには達成できます。業界におけるマイクロンの立場を活用し、同業他社と協力しながら、きわめて優秀なスタートアップ企業を奨励し、現実に大きな影響を与える課題を解決できることを誇りに思います。気候変動は、私たち全員にとって大きな課題です。しかし、最終選考に残った9社は、私たちに大きな希望を与えてくれます。スタートアップのイノベーションが、私たちが成し遂げようとしているサステナビリティへの移行に不可欠な要素であることを証明してくれたのです。
私は、この初回イベントの結果に感激しています。半導体エコシステム全体の仲間たちとともに、私たちがサステナビリティの目標を達成し、それを上回り、将来にわたってサステナブルな成長を確保できる方法で半導体事業を再建するまで、私たちはこのプログラムを毎年実施していくつもりです。