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世界最先端のフラッシュメモリがモバイルに登場

マイクロンテクノロジー | 2021年7月

イノベーションの波が、すぐ近くまで押し寄せています。その波とは、5G対応スマートフォンです。5Gイノベーションという、この激流がもたらす新しいユーザーエクスペリエンスを、私たちはようやく推測し始めたばかりです。

ただし、モバイル、5G、そして人工知能(AI)テクノロジーを収束させるには、新しい考え方が必要です。高いメモリ帯域幅および容量に、低いレイテンシーおよび消費電力を組み合わせる全体論的なアプローチが必要です。

モバイルメモリとストレージにおけるマイクロンのリーダーシップは、5Gエクスペリエンスの可能性をフルに引き出すことを可能にします。マイクロンはLPDDR5を最初に量産化し、5G向けuMCP5テクノロジーを最初に市場へ投入したベンダーです。そしてマイクロンは今後も引き続き、相手先商標製造会社(OEM)が1Gbps以上の5Gダウンロード速度をフルに活用して、高度な処理エンジンのパワーを発揮できるよう支援します。

マイクロンはハイエンドのフラッグシップ携帯電話向けメモリのイノベーションで、引き続き業界をリードします。本日、マイクロンは世界初の176層モバイルUFS 3.1製品の大量出荷を発表しました。さらに、更新されたuMCP5製品、低消費電力DDR5(LPDDR5)DRAMを搭載したUFSベースのマルチチップパッケージも、評価準備が完了しています。先日発表したように、176層NANDテクノロジーは、業界をリードする密度を備えた、世界で最も技術的に進歩したフラッシュメモリです。

マイクロンのモバイル向け176層UFS 3.1製品

マイクロンのモバイル向け176層UFS 3.1製品。

高帯域幅、低レイテンシーで、電力効率に優れた新しい176層3D NANDは、スマートフォン設計者を支援して、1回のバッテリー充電によるアプリ全体での真のマルチタスク処理を実現し、よりレスポンシブなモバイルエクスペリエンスを現実のものとします。テクノロジーは、コンシューマーが求めるモバイルエクスペリエンスを提供できるでしょうか? 間違いなくできます。その仕組みをご紹介しましょう。

ダウンロードとアプリ起動の高速化

AI対応のモバイルアプリケーションは、5G接続を活用することで、かつてないほどリッチな没入型の新しいユーザーエクスペリエンスへの扉を開きます。コンシューマーは、このようなエクスペリエンスが、最も単純なスマートフォンタスクと同じようにスムーズで速いことを期待します。スマートフォンは番組や音楽を提供し、ソーシャルネットワークを通じてユーザーを友人や家族と結び付け、人生の最も貴重な瞬間を捉えます。没入感は、望ましいスマートフォンエクスペリエンスの一部分であり、意図した瞬間にアクションを実行できることが当然のように期待されます。

しかし、コンピュテーショナルフォトグラフィ、4K/8Kビデオキャプチャーとストリーミング、混合現実(AR/VR)、コンソール的なクラウドゲームなど、新興のAI駆動型テクノロジーは、ダウンロードしたファイルを素早く保存して開き、アプリケーションを起動するために、いずれも高速なメモリを必要とします。このようなユースケースは、AI搭載のアプリケーションによって生成・処理される、大量の5Gデータに支えられています。

5Gが遍在的になるにつれ、モバイルメモリおよびストレージのパフォーマンスも、データダウンロードの速さに遅れないようスケーリングする必要があります。マイクロンの176層モバイルUFS 3.1ストレージデバイスは、迅速なダウンロードとアプリ起動の高速化、マルチタスク処理とスイッチングによるシームレスなモバイルエクスペリエンスを実現します。15%速い混合ワークロードパフォーマンスと、35%以上改善された読み取り/書き込みレイテンシーにより、コンシューマーが最大20Gbpsの5Gピークデータレートを活用できます。この新しい176層NANDは、マイクロンの前世代の高容量3D NANDと比べて75%速いシーケンシャル書き込み時間により、アプリケーションパフォーマンスを劇的に高速化します1

具体的に言うと、ユーザーは10分の4K(2160p)YouTube動画を0.7秒で、2時間の4Kムービーを約9.3秒でダウンロードすることが可能になります。これは現在の5G速度よりもはるかに高速です2

マイクロンの176層NANDは、前世代のNANDと比べて約10%短いレイテンシーによってアプリの起動とスイッチングを高速化するため、サービス品質(QoS)も強化されます。また、最大2倍の最大総書き込みバイト数(TBW)により、コンポーネントの安定性を高めて寿命を長期化します。

マイクロンのモバイルテクノロジーによって実現

マイクロンは176層NANDをUFS 3.1ソリューションに適用することにより、アプリ全体で真のマルチタスク処理が可能な、よりレスポンシブなモバイルエクスペリエンスを実現可能にしています。このストレージソリューションが、新しいLPDDR5および1α LPDDR4Xメモリソリューションソリューションとともにマイクロンのモバイルポートフォリオに加わり、5GおよびAI対応スマートフォンの新たな波を起こそうとしています。

詳細

刺激的な時代が到来し、スマートフォンテクノロジーに対する新しい考え方が始まっています。詳細については、オンラインでmicron.com/mobileをご覧になり、Twitterで@MicronTechおよびLinkedInをフォローしてください。

1. 浮遊ゲート方式の96層NANDを使用するマイクロンの前世代のUFS 3.1との比較。

2. 記載した秒数は、実際の使用状況を推定し、256GBの密度仕様および4Kビデオ1時間あたり7GBのファイルサイズを使用して算出したものです。176層UFS 3.1は、浮遊ゲート方式の96層NANDを使用するマイクロンの前世代のUFS 3.1と比べて15%高速です。

3. 浮遊ゲート方式の96層NANDを使用するマイクロンの前世代のUFS 3.1との比較。テストケースには、起動時間と画像の読み込み時間が含まれます。