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ニューヨーク

ファクトシート:マイクロンは未来人材の育成を通じて、ニューヨーク州にとどまらず、アメリカ全国に利益をもたらします

2022年10月27日

米国のリーダーシップと将来の半導体製造における成功を確実なものとするにあたり、未来に向けた人材の育成と変革は極めて重要な要素です。そのため、マイクロンとニューヨーク州経済開発公社(ESD)は、地域投資フレームワークとして知られる枠組みを確立しました。このフレームワークでは、マイクロンとESDが優先事項として特定した共通の価値観を考慮に入れ、ニューヨーク州中部の人材が最先端の半導体製造を維持するために必要な高度なスキルを身につけられるようにします。

マイクロンは、この取り組みを開始するにあたり、ニューヨーク州のキャシー・ホウクル知事と地域投資フレームワークの署名を行うことを誇りに思います。本フレームワークの対象には、プロジェクト期間中にニューヨーク州中部の地域社会と人材開発に注力する、5億ドルのグリーンチップ地域投資基金の創設が含まれます。マイクロンはこの基金を通じて2億5,000万ドルを投じ、人材開発、教育、地域社会の資産と組織、手頃な価格の住宅に投資を行います。追加投資としてニューヨーク州から1億ドル、地元自治体や他の州、国のパートナーから1.5億ドルが投じられ、合計2.5億ドルが投資されると予定です。

本フレームワークに基づき、ESDはマイクロンと協力して、発足時には11名の多様な利害関係者から成る地域諮問委員会を設置し、その意見を求めます。利害関係者には、地域社会の構成員のほか、自治体、地域を拠点とする組織、慈善団体、教育機関、宗教団体、民族組織、退役軍人団体、ビジネス界の代表者が含まれます。本委員会は、マイクロンとESDが地域社会における優先事項と潜在的な投資分野を特定するのを支援し、両社から提供される資金が地域社会のニーズに即したものとなるようにします。

未来に向けた人材群の構築

米国は、半導体産業で働くための訓練を受けた人材を大規模に必要としています。こうしたニーズを満たすためには、従来の人材開発方法だけでなく、新たな方法も求められます。将来的に、最先端のクリーンルーム施設の管理・運営や、高度なエンジニアリングソリューションの開発ができるような多様なスキルを持つ優秀なエンジニアや技術者への需要が高まるでしょう。マイクロンは、人材群を拡大し、半導体業界でのキャリアをすべての人々、特に農村部などをはじめとする、テクノロジー関連の人材が不均衡に少なく、十分な支援を受けられていないコミュニティの人々にもアクセス可能なものとするため、効率的で創造的な人材開発ソリューションに取り組んでいます。こうしたニーズに対応するため、以下のような取り組みを進めていきます。

  • オノンダガ郡と共同で1000万ドルの投資を行い、そのうちマイクロンは10年間で500万ドルを投じて、オノンダガコミュニティカレッジ(OCC)におけるクリーンルームの建設と装備、学校の技術カリキュラム開発の支援を行います。こうした投資により、学生は高度な製造技術や装備に触れることができ、マイクロンの最先端製造施設の技術者やエンジニアとして働く準備ができます。
  • シラキュース大学のダニエロ退役軍人・現役軍人家族研究所(IVMF)と提携することで、兵役経験者が高度な製造業務に必要なスキルを身につけてマイクロンその他の製造業に就けるよう支援しています。マイクロンは、今後20年以上にわたり地域の1500人超の退役軍人を雇用することを目指しています。
  • 半導体産業において正社員としてエンジニア、科学者、その他の重要な役職に就くための準備となるマイクロンのインターンシッププログラムを新設します。採用活動においては、これまで平等に取り上げられてこなかった地域の退役軍人と学生に重点を置きます。本プログラムを開始するにあたり、シラキュースの退役軍人コミュニティからサビオン・ポラードを最初のインターン採用者として選出しました。

マイクロンは、地元の労働組合とプロジェクト労働契約(PLA)を締結しました。これは、労使協調のフレームワークとプロジェクトの安定性を確立するものです。本契約では、以下の方法を通じて建設プロジェクトにおける人材の多様化を促進します。

  • 軍事採用・評価・退役軍人雇用センターを利用し、「ヘルメット・トゥー・ハードハット」プログラムでプロジェクトでの就労に関心のある退役軍人と、実習制度および雇用機会に関するデータベースの維持を行います。
  • コントラクターが、プロジェクトにおける労働時間1時間に対して1セントを「実習制度への道」に寄付することで、プロジェクトにおける少数グループや女性人材の活躍を促進します。

また、この前例のない機会において、社会的・経済的に不利な立場にある人々が恩恵を受けられるようにするため、投資を活用します。対象となる建設支出の30%と、対象となる継続的な運営支出の20%において、そうしたコミュニティが所有する企業に発注するようにします。ニューヨーク州認定少数グループ・女性所有企業、傷痍退役軍人の所有企業が優先されます。マイクロンは建設コントラクターとサブコントラクターに対し、不利な立場にある人々から採用候補者を特定するための一次供給源モデルとして、「実習制度への道」プログラムの一部であるシラキュース・ビルドを利用することを奨励します。

すべての人々のためのSTEM教育への投資

幼稚園から高校、中等教育後、そしてトレーニングプログラムにおけるSTEM教育は、米国の人材ニーズに応えられる高度なスキルを持った人材のパイプラインを構築する上で必要不可欠です。マイクロンは、地域の教育プログラムへ投資を行い、リソースが十分でない若者がSTEM分野でのキャリアを築くことができるようサポートすることで、より多様でインクルーシブな技術産業を大規模に構築していきます。

今後10年以上にわたって地域初となる共同のSTEAM学校と、地域内のSTEM関連の幼稚園から高校までの教育課程向けプログラムに1000万ドルの投資を行います。シラキュースSTEAM学校は、ニューヨーク州中部の人材教育・育成に不可欠である、インクルーシブな地域人材開発プログラムです。この新たな地域施設は、先端技術やアートにおける前例のない機会を、社会経済的・人種的・地理的に多様な学生たちに提供し、将来的なSTEMキャリアへの障壁を低減します。マイクロンは、こうした投資が地域における未来の民間開発とコラボレーションの触媒となると期待しています。

マイクロンは、さらに以下の取り組みを行います。

  • シラキュース大学と提携し、新しい多様な学部を支援します。そうした学部の研究や教育では、未来の教授フェローシッププログラムを通じて次世代の人材育成が行われます。このプログラムでは、シラキュース大学の量子・チップクラスターに重点が置かれており、こうした分野における最先端の研究能力を強化するよう設計されています。具体的には、世界クラスの教授陣を揃え、最先端の研究ラボを設置し、経験学習を可能にして、教育キャリアが異なる多様な学生を工学や科学の研究に多数引きつけることを目指します。
  • クラークソン大学、レンセラー工科大学、コーネル大学などの地域の各大学との戦略的パートナーシップを拡大します。北東部の強力な大学ネットワークにより、ロチェスター工科大学との既存のパートナーシップを強化し、工学や科学分野に進む学生数をさらに増加させます。このプログラムは教育への公平な機会を拡大し、定着率を高め、すべての学生、特に少数派グループや農村地域の学生を対象に、生産的で充実した技術工学分野のキャリアの獲得に向けて養成します。

地域社会との連携

マイクロンは、慈善活動とボランティア活動を通じて、従業員が暮らし働く地域社会に引き続き投資を行い、充実させていきます。ニューヨーク州中部のYMCAに第一段階となる50万ドルの投資を行い、行政のケアが行き届いていない地域のために、質の高い児童支援と早期学習への機会を拡大します。また、YMCAやその他の組織との連携を継続することで、子どもたちや家族をサポートし、すべての人々のために公平かつインクルーシブな地域社会を構築する投資を特定していきます。

科学技術博物館(MOST)に対しては、以下のような50万ドルの資金援助を行います。

  • MOSTの長期展示:半導体、ニューヨーク州中部全域における半導体の応用例、マイクロンの歴史に関して、学生やその家族が実践的に学ぶことができます。
  • 冬休み・春休み期間のMOST科学キャンプ:学生は無料で参加できます。
  • STEM教育シリーズと設計チャレンジ:継続的な学習機会を提供します。

さらに、地域の技術エコシステムとのパートナーシップにより、ベンチャー基金に1000万ドルの投資を行い、ニューヨーク州中部のビジネスをサポートし、この地域にビジネスを呼び込みます。

四半期ごとに公開タウンホールを開催し、クレイ、シラキュース、オノンダガ郡の地域社会の人々が、マイクロンがどのように地域社会をサポートしていくことができるかについて、直接フィードバックを伝えられる透明性の高い開けた機会を設けます。地域社会と継続的かつ建設的な連携を行うことは、マイクロンのような革新的な会社と社会の繁栄にとって極めて重要です。

マイクロンのさらなる取り組み

マイクロンは地域投資フレームワーク外でも、次世代の人材育成、行政のケアが行き届いていない地域に向けた経済的機会の促進、地域のインフラ支援、多様な労働力の構築を目指して、ニューヨーク州中部地域を支援する方法を検討していきます。

こうした追加的な取り組みには以下のようなものがあります。

  • シラキュース大学の専門職教育において、未来対応型人材イノベーションコンソーシアムを設置します。シラキュース大学とのコラボレーションにおいて、ニューヨーク州中部のビジネス界、労働組合、コミュニティカレッジ、州内の他の四年制大学などとも協力し、人材開発、スキル向上、専門職の定着に向けた多面的かつインクルーシブなアプローチを実施します。人材イノベーションコンソーシアムによって、マイクロンの人材・能力開発戦略を支援するよう設計された、スキル訓練、学術、パートナーシッププログラムのエコシステムを促進します。
  • マイクロンがこの地域で成長する過程で、地域社会や少数グループが金融機関を活用する機会について、評価を行います。これには、ニューヨーク州中部にサービスを提供する少数グループ預託機関(MDIs)に1000万ドルの預金を行うことが含まれます。
  • ニューヨーク州と連携して、シラキュース地域が直面する特定の固有の障壁を理解するための調査を委託して、より良いインフラ、住宅機会、社会・金融のインクルージョンをサポートするポリシーを特定します。調査結果は、マイクロンが地域社会の長期的なパートナーとして活用できる短期的機会と長期戦略の基盤となります。
  • チップキャンプとは、ニューヨーク州中部の中高校生を対象としたマイクロン独自の無償STEM教育プログラムです。半導体製造と半導体工学職に関する体験型アクティビティを提供し、行政のケアが行き届いていない地域や農村部の地域に対して、STEM分野のキャリアの橋渡しを行います。これらのアクティビティでは、マイクロン従業員が地元大学の工学部学生と共同で指導を行い、STEMカリキュラムへの興味を育み、学ぶ機会を提供します。週に70~100人程度の学生が、半導体の製造過程や、STEMスキルはどのようにマイクロンのキャリアで生かすことができるのかを学びます。