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美しさは見る人のAIにある

マイクロン・テクノロジー|2019年2月

スマホカメラの現代の驚異

人間は視覚的な生き物です。私たちが学習する事柄の80パーセントは、目を通じて学習しています。人間の脳の処理能力の大半は、目によって駆動されています。環境から視覚的な手掛かりを得て記憶を保存し、判断し、考えを形作り、関係を確立し、今後の楽しみのために記憶を保存します。

可能であれば、使用するデバイスがこのような人間の能力を複製したものであることが望まれます。私たちは自分自身が自然にやっていることに近い、または同じであるような発明に信頼感を覚えます。これは、マイクロンにとって使命であり情熱でもある、画像テクノロジーの進歩を促す大きな要因です。

そのような日はすでに訪れている、あるいは近付きつつあります。これは、スマートフォンカメラの処理能力とストレージにおけるブレイクスルーによるものです。スマートフォンのメモリとストレージパフォーマンスによって、高速なアクセスや処理が実現されるだけではなく、新世代のカメラの能力を支えるために必要な、複雑な形式の人工知能や機械学習も実現されています。

スマートフォンカメラが、極めて暗い条件下でも複数の画像を使用して撮影したり、人物写真用に浅い視野角を自動的に作成したり、最適なシーンキャプチャモードを認識して設定するといった、ハイエンドの高価なデジタルカメラと同じパフォーマンスに達しているか、ある面では上回るようになったおかげで、写真を撮る人々に新たなイノベーションの波が押し寄せています。普通のコンシューマーがプロの写真家になれるツールを手に入れ、プロの写真家がアンセル・アダムズやアニー・リーボヴィッツと同じレベルの品質の写真を作れる高度なアプリにアクセスすることが可能になっています。

たまたま自分が手にしたカメラこそ、世界最高のカメラだと言われます。

今、私たちの目の前にあるものは、1つのスマートフォンに複数のカメラを組み込んだものであり、Samsung Galaxy S10 plusなど一部のバージョンに見られる16GBのDRAM、1TBのストレージといった圧倒的な処理能力です。なぜ、こうなっているのでしょうか? カメラセンサーの解像度は、上がり続けています。ハイエンドのスマートフォンは、20メガピクセル以上の画像解像度、4Kピクセルのビデオ解像度のものがまだ大部分です。ただし、画像処理はその性質上「ブロック単位」で行われます。キャプチャ、処理、保存を繰り返し実行するために莫大な量のメモリが必要です。それに加えて、私たちは撮影した写真をすぐにそのまま共有するとは限りません。完全に圧縮された生形式で保存しておき、後でAdobe PhotoshopやLightroomなどのプログラムで後処理したい場合があります。

電話相手先商標製造会社、マイクロンなどのメモリ/ストレージメーカー、および写真APIプロバイダーの統合は、あらゆるレベルの写真家にまったく新しいプラットフォームを提供します。そのイノベーションの最上位に、何十億もの写真を分析済みの機械学習の層があり、スマートフォンが自動的に最適な設定を行います。これによって子供がバースデーケーキのろうそくを吹き消す瞬間を永遠の思い出として残したり、地中海の海岸線にかかる銀河をそのままの姿で撮影したりすることが可能になります。

人間の目に匹敵するものが出現している、と言って差し支えないでしょう。