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車載インフォテインメントシステムの進化(パート4)

マイクロンテクノロジー | 2019年4月

パート4では、車載インフォテインメント(IVI)の仮想化とセキュリティに関する内容でこのブログシリーズを締めくくります。

コックピットドメインコントローラでは、仮想化はセーフティクリティカルな機能とそうでない機能に分けられます。セーフティクリティカルなアプリケーションとは、ハードウェア層とは別にスレッド化され、一般的にASIL-Bに準拠したISO26262を指します。

一般的なハイパーバイザーベースのIVIシステムソフトウェア構造 図1:一般的なハイパーバイザーベースのIVIシステムソフトウェア構造

プラットフォームにおけるコネクティビティのエクスポージャーと共に、アプリケーションのセーフティクリティカルな性質により、システム設計におけるセキュリティ対策の必要性が生じます。これには以下が含まれます。

  • セキュアブート
  • 侵入検知
  • 安全なOTAアップデート戦略
  • サイバー攻撃からの保護強化
  • デバイスの改ざん検出
  • 組み込みセキュリティ管理

ハイパーバイザーがパフォーマンスの非効率性をもたらすことはよく知られています。マイクロンは主要なパートナーと協力して、ハイパーバイザーの代わりにハードウェアで直接動作するシングルルートI/O仮想化(SRIOV)を含むメモリプラットフォームに置き換えるダイレクトメモリ仮想化を導入し、ソフトウェアベースのハイパーバイザーの必要性を無くせるよう努力しています。

未来のコックピット

自動車産業が単一車両所有から法人/共有所有、ライドシェア、そして最終的に自動運転車へ移行を続ける中、車の内部は劇的に変化するでしょう。今後、車内のすべての座席は同等の価値を持ちます。未来の消費者は車両のすべてにおいて、シームレスで一貫した体験を期待するでしょう。

アーキテクチャーに関して、空間領域のアプリケーションがすべての座席に分散されるのは確かです。現時点でアーキテクチャーの方向性は1つではありませんが、重要なポイントがいくつか明らかになっています。

  • 必要となるコンピューティングは、システム内で分散される可能性が非常に高いでしょう。
  • AIは、ユーザー体験を成功させる上で非常に重要な役割を果たし、コンピューティングニーズを大幅に増加させるでしょう。
  • ドメインシステムの消費電力がより重要になるでしょう。

メモリ仮想化分野におけるマイクロンの高度な研究は、AIの消費電力と計算効率を最適化する基礎研究とともに、将来の自動車消費者体験の方向性を描く上で重要な役割を果たしています。

88年という驚くべき進化の後、自動車業界はユーザーエクスペリエンスを目にも止まらぬ速さで新たなレベルに進化させ続けています。AI、IoT、モビリティの分野におけるデータの拡張性、セキュリティ、アプリケーション開発が進む中、マイクロンは、消費者の期待の実現に加え、次世代の移動手段の費用対効果の高い世界的導入において、重要な役割を継続的に果たします。自動車産業は、メモリ事業にとって次なる大きな成長分野であり、マイクロンは車業界のパートナーおよび顧客との密接な協力に深く関与し、この市場における継続的なリーダーであり続けてます。

マイクロンがどのように自動車産業を支援しているかの詳細は、私たちの自動車向けソリューションのページをご覧ください。