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ある業界の変容、パート3

マイクロンテクノロジー | 2018年10月

マイクロンは2018年10月5日、創立40周年を迎えます。この節目を祝う一環として、業界の変容について私たちの展望をお伝えしたいと思います。メモリの歴史と、過去半世紀にわたってマイクロンがその一角を担ってきた、素晴らしく根本的な変化を振り返る三部構成のブログシリーズをお楽しみください。

新しい成功の条件は、標準化から専門化へ

モノのインターネット(IoT)の進展は、コンピューティングとメモリの要件に関する状況を劇的に変え、テクノロジーが独自かつ専門的なアプリケーションに普及する速度、(そして現在も引き続き普及している速度)を増加させました。現在では、スマートテレビ、スマートヤードのスプリンクラー、スマートサーモスタットを備えた家や、顔認識機能を持つスマートフォン、自動駐車機能のある車などがあります。いずれ近い将来に、完全自動運転車、多岐にわたるアプリケーション内の人工知能、5Gのスマートフォンが登場することが期待されています。

アプリケーションの多様化により、対応するメモリソリューションが専門化し、こうした製品や他の無数の製品に命を吹き込んでいます。その結果、より多様な技術的専門知識と継続的なイノベーションが求められ、顧客やその顧客の期待に応えることが必要になっています。かつては単に標準化された部品と見なされていたメモリソリューションが競争上の差別化要因となっています。

新しいディスラプター:ビッグデータ

IoTによって生成されたデータの量、速度、種類、そしておそらく最も重要であるその価値によって、テクノロジー業界にもたらされた影響はまさに革命的です。ビッグデータにはたくさんの「面白い事実」がありますが、導入としてその一部をご紹介します。

  • YouTubeのユーザーは、一日毎分48時間の新しい動画をアップロードしています。
  • 一日毎分571個の新しいウェブサイトが作成されています。
  • Facebookには、毎日100テラバイトのデータがアップロードされています。
  • データ製品は、2009年と比べて2020年には44倍に増加するでしょう。

(出典:https://www.waterfordtechnologies.com/big-data-interesting-facts/

このデータの急増は、テクノロジー業界にとって機会であると同時に課題ももたらしています。データからインサイトを得てリアルタイムで意思決定を行う能力は、今日の最先端アプリケーションや新技術にとって不可欠です。VMware, Inc. のCEOであり、元EMC CorporationのCOOのパット・ゲルシンガーの言葉を引用すると、「データは新しい科学である。ビッグデータが答えを持っている」ということです。

現在のコンピューティングパラダイムは、データから真の価値を引き出す課題に直面しています。ビッグデータの価値を最大限に活用するには、スケーラビリティ、電力効率、非常に速いデータアクセスとストレージが重要です。メモリとストレージは、これらの要素に最適に対応します。新しいアプリケーションは、単にメモリの量を増やすだけでなく、新しい種類のインテリジェントなメモリアーキテクチャーも要求しています。成功するためには、メモリプレイヤーが幅広い顧客とコラボレーションし、各自のビジネス上の課題や目標を理解しなければなりません。その良い例として、マイクロンの「MeerKat」での取り組みがあります。これは、世界最大の電波望遠鏡を建設する国際的な取り組みであるスクエアキロメートルアレイ(SKA)の前段階です。マイクロンの先進的なハイブリッドメモリキューブテクノロジーは、宇宙の最果てから受信される膨大なデータを処理するシステムにおいて重要な役割を果たしており、研究者が宇宙の起源について詳細を学ぶ手助けをしています。

自動車アプリケーションでは、音声やジェスチャーによる人間と機械のインターフェース(HMI)が容易に毎秒数100ギガバイト(GB/秒)のメモリ帯域幅を要求することがあり、レベル4以上の自動運転では、毎秒1テラバイト(TB/秒)以上のメモリ帯域幅が必要になることもあります。

最後になりますが、これほど劇的な変化を遂げた業界を想像するのは難しいことです。そして、私たちはマイクロンが世界の最重要テクノロジーの進歩に果たしてきた有益な役割を誇りに思っています。イノベーションと卓越性の道を切り拓き、40年の歴史を持つ強固なレガシーを築き上げ、そしてますます強固になっていきます。