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Ambarella、次世代エッジAI認識SoCプラットフォームにマイクロンを選定

レッジ・ヴィラヌエバ | 2022年5月

空港から製造現場、交差点に至るまで、さまざまな場所に監視カメラが設置されるようになり、撮影した映像データを分析し、それに基づいて措置を講じる必要性が高まっています。エッジで人工知能(AI)を活用すると(この例では、コンピュータービジョン)、ヒートマップ分析によって交通量の多い場所でCOVID-19の蔓延を防いだり、商業施設内の顧客の流れを分析したりなど、さまざまな場面に役立ちます。この2つの例は、コンピュータービジョンの無数にある用途のうちの一部にすぎません。

コンピュータービジョンを導入することで、システムによるデジタル画像に基づく重要情報の分析が可能になり、システムインテリジェンスの向上が期待できます。コンピュータービジョンの活用により、物体の分類、身振りの解釈、顔の認識、障害物の識別などが可能です。それらの用途を実現するには、データが生成された場所でそのデータの記録と分析を行う必要があります。エッジで取得したデータは、データをカメラ外で送信したり、処理したりする際の遅延に対応できない可能性があります。カメラそのものにAI処理を実行することで、有用なインサイトを素早く得られるようになります。そのようなAI処理は、マイクロンやAmbarellaの製品などの強力で効率性の高いコンピューティングシステムとメモリシステムによって実現できます。

AmbarellaはエッジAI認識に注力

Ambarellaはこれまで、高度な画像処理と高解像度での効率的なビデオ圧縮を統合したシステムオンチップ(SoC)のポートフォリオなど、コンピュータービジョン処理ソリューションに注力してきました。最近、Ambarellaのソリューションが拡張され、ドメインコントローラSoCが追加されました。このドメインコントローラSoCは、マルチセンサー知覚とディープフュージョン向けのシングルチップエッジAI処理のほか、自動走行車の経路計画などのさまざまな中央処理機能を備えています。

Ambarellaの CVflow® SoCは、環境認識における長年の研究によって裏付けられており、高度なオンボードインテリジェンスと、他のセンサーモダリティ向けの幅広い追加機能を備えたカメラ設計を実現しています。たとえば、高精細レーダーに関して、Ambarellaは最近、レーダーの精細度を従来の100倍に高められる適応型AIレーダーアルゴリズムを提供するOculiiを買収しました。汎用のCPUやGPUとは異なり、AmbarellaのCVflow SoCアーキテクチャーには、高レベルのアルゴリズム記述でプログラムされたAI処理エンジンが含まれています。Ambarellaの推定によると、このアーキテクチャーにより、パフォーマンスが拡大し、超低消費電力で1秒あたり数兆回の動作が可能になります。

CVflowアーキテクチャーによって動作する、セキュリティデバイスのカメラに内蔵されたAIベース画像認識などのアプリケーションでは、高速なLPDDR5メモリが不可欠です。昨年投入されたCV5エッジAI認識SoCファミリーは、Ambarellaのポートフォリオに初めて追加された5nmです。また、毎秒44.8ギガバイトのデータ送受信を可能にするLPDDR5/LPDDR5X DRAMインターフェイスを搭載した、Ambarella初のSoCファミリーでもあります。このメモリインターフェイスをCV5 SoC開発プラットフォームに統合することで、さまざまなセキュリティ、自動車、コンシューマー向け製品の設計者は、確実に、素早く、効率的にデータをセンサー処理やフュージョン、ビデオストリーミング、AIデータ分析タスクに供給できるようになります。

Ambarellaで最高執行責任者を務めるチャン・リー氏は次のように述べています。「CV5 SoCは、LPDDR5/LPDDR5Xと連携して機能する初のAmbarellaチップです。Ambarellaは開発プロセス初期からマイクロンと連携し、CV5テストチップでマイクロン製LPDDR5メモリとLPDDR5Xメモリの検証を行っていました。その結果、低消費電力を維持しながら、エッジでのビデオ処理とAI処理の限界を押し広げることができました。」

マイクロンLPDDR5メモリは、コンピュータービジョンが必要とする高性能要件を満たします。

AmbarellaのCV5開発プラットフォームでは、セキュリティ、自動車、コンシューマー向けアプリケーションに搭載されるカメラ、レーダー、その他のセンサー類の処理パフォーマンスを向上させるため、Micron LPDDR5/LPDDR5Xと併せて他のマイクロンメモリソリューションも使用しています。マイクロンのLPDDR5/LPDDR5X DRAMは上記のアプリケーションが次世代のメモリに求める要件を満たしており、LPDDR4Xと比較してデータアクセス速度が50%以上、電力効率が20%以上向上しています

マイクロンのLPDDR5/LPDDR5Xはマイクロンが誇る最先端の1αテクノロジーノードを使用しており、AmbarellaのCV5 SoCファミリーのエッジAI能力へのサポートに求められる速度と容量を実現します。このDRAMにより、64ビットシステムで最大毎秒68ギガバイトのメモリ帯域幅が可能になります。

Ambarella CV5開発ボード

マイクロンはAmbarella CV5 SoCファミリーをサポートするため、LPDDR5/LPDDR5Xだけでなく、e.MMC 5.1、i300 microSDカード、シリアルNAND、XccelaTMフラッシュ製品といった他のメモリソリューションも提供しています。

コンピュータービジョンやその他のエッジAI認識といったイノベーションにおいて、メモリは極めて重要な役割を果たしています。Ambarellaとマイクロンは、高効率で低消費電力のメモリによる処理能力の向上が必要なアプリケーションにとって不可欠なソリューションを提供します。私たちの製品が世界でさまざまなことを実現していくのを楽しみにしています。

Sr. Ecosystem Enablement Manager

Redge Villanueva

Redge Villanueva is a Senior Ecosystem Manager at Micron, enabling Micron memories on SoC platforms for automotive and embedded applications. She has held engineering and marketing roles at Intel and Micron for 25 years. Redge holds a BSECE from University of Santo Tomas and an MBA from Sacramento State University.