人工知能（AI）とモノのインターネット（IoT）の進化により、インテリジェントホームが大きく変わりつつあります。このテクノロジーはますます主流になり、テクノロジーに詳しくなくても恩恵を享受できるようになってきています。スマートフォンとWi-Fiがあれば準備万端です。
観察、命令、制御
インテリジェントホームが進む道筋を簡単に見てみましょう。まず念頭に置きたいのは、スマートホームがAIと機械学習という基盤の上に構築されていて、それらはすべてがインテリジェントエッジデバイスで起きているということです。インテリジェントに意思決定するには、高パフォーマンス、低電力、省スペースなメモリとストレージが各デバイスに必要です。
玄関から始めましょう。スマートドアベルは、今日では特に人気の高いテクノロジーになっています。その多くにはビデオ機能があるため、外で何が起きているかを正確に確認できます。フォーブスは、一部のスマートドアベルで「体温測定機能が統合されているため、最も基本的なコロナウィルスの指標について来客を調べてから招じ入れることができる」と評しています。
このテクノロジーは、自宅で高度化して行くインテリジェントセキュリティシステムの一部で、観察、命令、制御を遠隔から行うことができます。このようなAIベースシステムは単なるカメラではなく、庭を走り抜ける近所の犬のような無害なものと、玄関に近づく不審者のような危険なものを区別します。
パーソナライズされた自宅
自宅の中では、全面にパーソナライゼーションが進んでいきます。Wiredがレポートするように、「自宅はすぐにインテリジェントになり、指紋、体温、心拍などのバイオメトリクスに基づいて、物理空間内で家族と来客を区別して個人のニーズを満たすようになるでしょう。」
スマートフォンやウェアラブルが「特定のバイオメトリック署名とペアリングしてあなたを認証し、パーソナライズした設定や事前設定したプロファイルに基づいて自宅の照明や室温を自動的に調整して、好みの音楽を再生するでしょう。」
キッチンでは、インテリジェント冷蔵庫のカメラとセンサーにより、食品が減ったことについて警告されるだけでなく、自動的に発注も行われます。いま食べているものよりも健康的な食品が提案される場合さえあります（あなたが望めばの話ですが）。食洗機、レンジ、電子レンジにはすべて予防保全センサーが搭載され、問題を発生前に特定できるようになります。
薬品戸棚では薬剤の消費量が監視され、次の買い足しについてあなたか薬局が知らせを受けたり、薬物相互作用やアレルギー反応の可能性について警告を受けることも可能になります。
煙探知機では、熱源と煙について警告され、料理中なのか、ストーブに火がついているのか、火災が発生しているのかが判断されます。スマートシステムは、料理の煙を検知すると、換気扇を自動的に回したり、窓を開けたりすることもできます。火災を検知すると、消防署に直ちに通報されます。
家屋全体で、空気清浄機、浄水器、エアコンも予防保全システムによって運用され、家電のモデルに基づいてフィルターが注文されます。これらのシステムは時間ベースではありません。各デバイスの実際の使用量とデューティサイクルに基づいて、チェックと警告が行われます。
家屋の基本インフラにもセンサーを取り付けて、水回りの問題の原因を特定できます。センサーで壁を監視すれば、シロアリやその他の害虫の侵入について、実害が発生する前に警告できます。
エネルギー管理
住宅所有者の最優先事項として、より効率的にリアルタイムでエネルギーを管理することが挙げられます。
インテリジェントサーモスタットでは、日課に合わせて好みの温度に調節し、効率を上げて電気料金を節約できます。Nestなどのシステムでは、米国のお客様の場合、暖房費を年間に平均10から12%、冷房費を約15%節約できるそうです。住宅所有者は、節約しながら環境問題にも貢献できるのです。
インテリジェントホームの低電力ソリューション
インテリジェントホームは、スマートフォンで照明のオンとオフを切り替えることから始まって、大きな発展を遂げました。今日、AI対応システムは接続済みホームエコシステムとなり、壁やテーブルに取り付けられているか手のひらの中にある専用ハードウェアのタッチスクリーンパネルで制御するようになっています。
このようなテクノロジーは、決して贅沢品ではなく、「あって当然」と期待される存在になりつつあります。タッチスクリーンエッジデバイスが複数あるということは、データ（およびインテリジェンス）がエッジに接近するということになり、データを効率的に捕らえて情報に基づいて意志決定する必要性が生じます。
このようなデバイスの多くは最小限のデータしか使用しませんが、大量のデータを必要とするデバイスもあります。ストリーミングをするものは1時間あたり100MBを使用する場合があり、高解像度セキュリティカメラは1カ月あたり140GBを使用します。カメラに顔認識機能が付いている場合、使用するデータ量は最大で400GBに跳ね上がる可能性があります。
このようにデータが多いということは、インテリジェントホームデバイスで効率的な機械学習を実行する場合、より高いDRAMパフォーマンスが必要になるということです。単一のエッジデバイスで管理するエンドポイントが増えると、組み込みストレージサイズは拡大します。このような機能やシステムのアーキテクチャーを支えるには、メモリとストレージを正しく選択することが不可欠です。
マイクロンの優れたメモリとストレージソリューションはIoTデバイスの成長を加速し、インテリジェントホームを推進しています。マイクロンの低電力DRAM（LPDRAM）ソリューションは、バッテリー駆動時間が重要なスモールフォームファクタのデバイスに最適です。マネージドNANDソリューションは、コードとデータの両方に小型の不揮発性記憶装置を提供します。Micron SSDの容量は大きく、パフォーマンスが優れているため、集計データ分析に適しています。
まとめ
マイクロンのメモリとストレージ製品は、高性能、低電力、省スペースで、常時オンのデバイス用に最適化されており、必要な機能、性能、信頼性を提供して、パーソナライズからエネルギー管理まであらゆることを促進します。このメモリとストレージのソリューションにより、コンシューマーアプリケーションは人々の生活を豊かにして世界を自動化できるようになります。
