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画期的なデモから実装への道筋:NVIDIA GTC 2026で、商用グレードのPCIe Gen6ハードウェア上のSCADAが登場

ラリー・ハート | 2026年3月

パフォーマンス記録を樹立することと、それを実装可能なインフラに結実させることは、まったく別の話です。その違いが最も顕著に表れているのが、AIインフラです。この領域ではGPUの進化に対して、ストレージシステムによる大規模なデータ供給能力が追い及ばない状況が顕在化しています。SC’25でマイクロンは、単一のサーバーから2億3千万IOPSを達成するというAIインフラのパフォーマンスにおける画期的な成果を発表しました。この成果は、NVIDIAのSCADA(Scaled Accelerated Data Access)プログラミングモデル、マイクロンの9650 PCIe® Gen6 SSD、BroadcomのPEX90000 PCIe Gen6スイッチ、H3 PlatformのFalcon 6048 PCIe Gen6サーバーを使用して達成されました。SCADAは、スモールブロックのワークロードに対してGPU主導の高スループットなストレージアクセスを可能にするセキュアなプログラミングモデルおよびテクノロジースタックです。これは、NVIDIAが主導する「Storage-Next」の取り組みにおけるソフトウェア基盤としての役割を果たし、マイクロンおよび業界パートナーとの連携により、ローカルメモリの限界を超えた大規模なデータセットにアクセスするための新たなクラスのインフラを定義するものです。

GTC 2026では、マイクロンはSCADAが画期的なデモの段階を超えて、実装可能なアーキテクチャーへ移行しつつある明確な転換期を迎えたことを紹介しています。

イノベーションから実装へ

SC’25で示された卓越したパフォーマンス結果に変わりはありませんが、その基盤となるエコシステムがは大きく発展を遂げています。デモで使用したすべてのPCIe Gen6ハードウェアが、今では量産出荷され、市販されるようになりました。その結果、お客様に実用的かつ再現性のある導入経路が提供されています。

この移行によって、マイクロンとNVIDIAの共通のお客様は、このアーキテクチャーを安心して活用し、市販のコンポーネントを使用してSCADAに関する独自の概念実証(POC)を開発できるようになっています。

Micron 9650:初のPCIe Gen6 SSDの量産出荷が開始

このデモシステムの核となるのは、現在すでに量産出荷が開始されている世界初のPCIe Gen6 SSDであるMicron® 9650 SSDです(参考記事:「世界初のPCIe® Gen6 SSD、Micron 9650 SSDが新たな出荷マイルストーンを達成!」)。記録的なスループットとIOPSを実現するように設計されたMicron 9650は、NVIDIA SCADAなどのGPU駆動型の環境向けに特別に開発されており、次世代AIワークロードを拡大するために不可欠なスモールブロック処理に最適化されたアーキテクチャーを採用しています。

マイクロンはPCIe Gen6エコシステム全体にわたる幅広い相互運用性テストを通じて、エコシステム内の各パートナーと密に連携し、Micron 9650が次世代のAIおよびデータ中心型インフラの基盤として確実に実装可能になるよう取り組んできました。

SCADAの概念実証(POC)向けの実用的な参照設計

PCIe Gen6の量産コンポーネントがエコシステム全体で利用可能になった今、GTC 2026で発表されるマイクロンのSCADAデモは、お客様がSCADAベースのアーキテクチャーを評価、試作、実装するための明確な道筋を示すものです。このデモでは、GPU主導のストレージ動作を次世代の相互接続や高性能SSDと組み合わせることで、ベクトルデータベース、グラフニューラルネットワーク、大規模推論パイプラインなどのワークロードにおいて、これまでにないI/Oスケーラビリティを実現できることを具体的に示しています。

「今日のAIワークロードには、AIエージェントの推論を支えるために、秒単位でデータを迅速に取得・処理できる、高速かつインテリジェントなストレージインフラが必要です」と、NVIDIAのストレージテクノロジー担当バイスプレジデントであるジェイソン・ハーディ氏は述べています。「NVIDIAは、マイクロンなどのテクノロジーリーダーと協力し、業界の最も厳しいAI要件を満たすように設計された、フルスタックのAIデータプラットフォームの構築に必要な次世代コンポーネントの開発に取り組んでいます。」

エコシステムを支える連携

このSCADAデモは、H3 PlatformおよびBroadcomの本番利用可能なサーバーおよびPCIeスイッチングプラットフォームを基盤としており、スケーラブルなGPU駆動のストレージオーケストレーションを実現しています。NVIDIA GPUは、H3 PlatformのFalcon 6048 PCIe Gen6サーバーを活用してストレージアクセスをオーケストレーションします。このサーバーは、コンピューティング、ストレージ、およびPCIe Gen6接続機能を、単一の最適化されたアーキテクチャーに統合しています。

Broadcom® PEX90000 PCIe Gen6スイッチにより、システム全体のスケーラビリティが実現されています。GPUや多数のNVMe SSDをシームレスに接続するために必要な超低レイテンシー、広帯域幅、ポート密度が、このスイッチによって提供されます。Falcon 6048プラットフォームに統合されたこれらのスイッチにより、アクセラレーターとストレージデバイスが統一されたPCIe Gen6ファブリックとして動作し、線形的なパフォーマンス拡張を実現します。

重要な点として、H3 Falcon 6048サーバープラットフォームとBroadcom PEX90000 PCIe Gen6スイッチは、Micron 9650 SSDと同様、現在すでに市販されています。そのため、SCADAデモは単なる将来的な構想ではなく、実装可能な参照アーキテクチャーとして位置付けられます。本番環境に対応したこれらのコンポーネントは、AIストレージのパフォーマンス面での飛躍と、実環境への実装を橋渡しする重要な一歩となります。

2026年3月16日から19日までカリフォルニア州サンノゼで開催される、GTC 2026のマイクロンブース(ブース番号1407)へぜひお越しください。SCADAのデモをご覧いただき、Micron 9650と本番利用可能なPCIe Gen6サーバーおよびPCIeスイッチングとの組み合わせにより、今後のAIインフラがどのように形作られるかを実際にご確認ください。

ソリューションマーケティング担当シニアディレクター

Larry Hart

マイクロンのコアデータセンタービジネスユニット(CDBU)でソリューションマーケティング担当シニアディレクターを務めるラリー・ハートは、影響力のあるテクノロジーソリューションの開発とマーケティングに熱心に取り組んでいます。価格設定、製品マーケティング、アウトバウンドマーケティング、製品管理、エコシステム開発といったさまざまな分野にわたる経歴を活かし、エコシステム内での技術的な連携を強化し、顧客の視点に立ったソリューションをアピールし、顧客に最大の事業価値を届けるという、マイクロンの戦略的な取り組みを主導しています。

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