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COMPUTEX 2019におけるマイクロン

COMPUTEX 2019では、さまざまなテクノロジーのトレンドやトピックを取り上げたCOMPUTEXフォーラムが開催されました。中でも、CNBUのシニアバイスプレジデント兼GMのトーマス・T・エビーがマイクロンを代表してCOMPUTEXフォーラムのAIセッションに参加し、「インテリジェントの加速:メモリによるAIパフォーマンスの向上」と題して基調講演を行いました。

トム・エビーは基調講演の冒頭で、2023年の予測として移動、保存、分析に必要なデータが103ゼタバイトに達するのを想像してみてください、と人々に語りかけました。これは、9年間で約10倍という変化です。マイクロンはデータこそが現代の通貨であると主張しています。どのようなデータにも、データを情報やインサイトに変えるという難題があります。そこでAIが重要な役割を担うことになります。脳にあたるのはコンピューティングであり、AIの心臓部となるのはメモリとストレージです。

業界の需要を深く理解するため、マイクロンは独立したサードパーティに対し、AIプラットフォームを設計するアーキテクトとITスペシャリストの評価を委託しました。2019年3月に発表されたForresterのレポートによると、AI向けシステムの開発に伴う最大の懸念事項は、コンピューティングの選定ではなく、「大規模なコンピューティングを支える」ためのメモリとストレージの設計方法であることが分かりました。コンピューティングとメモリの関係は、ますます緊密になってきています。AIと機械学習にとってコンピューティングとメモリの位置が重要または不可欠であるという回答は90%に上り、事業の成功のためにはメモリとストレージの再設計が重要または不可欠であるという回答は90%を上回っています。コンピューティングよりもストレージとメモリの処理能力が重要であると考えられているのです。

トム・エビー(CNBUのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー)は「マイクロンは、製造施設で人工知能を活用し、歩留まりの向上、安全性の高い作業環境の確保、全体的な効率の改善を実現した最たる例の1つです」と述べました。トムはさらに次のように述べています。「マイクロンはAIツールを取り入れることで、歩留まりの成熟までの期間が25%短縮し、生産量が10%増加し、品質事象が35%減少しました。」

マイクロンのイベントでプレゼンテーションを行う男性

トーマス・T・エビーはまた、自動走行車に求められるメモリに関して、将来的にはL5自動走行車に解像度4K~8Kのディスプレイ画面が8~12個搭載され、V2X通信に対応するため、メモリには毎秒0.5~1TBの処理能力が必要となり、インフォテインメントシステムでは、毎秒150~300GBのメモリ帯域幅が必要になると述べています。今後の自動走行車は車内外の映像を30秒ごとに記録するために飛行機のようにブラックボックスを内部に搭載することになるので、毎秒1GBのメモリ帯域幅が必要になってきます。さらに、車両のライフサイクル中に繰り返し書き込まれるデータは150PB(ペタバイト)に達するため、メモリとストレージに求められるパフォーマンスと耐久性は極めて高くなると予想されます。さらに、サーバーを搭載するサーバーハードウェアの種類にはトレンドがあり、また、アプリケーションのトレンドもメモリとストレージの劇的な増加に影響を及ぼしています。このトレンドには以下のようなものがあります。

AI – 上記のトレンドを後押ししているのは、AIなどのアプリケーションや、コンピューティングとメモリとの緊密な連携を要するワークロード(「インメモリコンピューティング」とも呼ばれます)です。

混在コンピューティングプラットフォーム – AIワークロードと実装により、従来のような機械学習とディープラーニング用のx86プラットフォームから脱却するトレンドが見られます。混在コンピューティングプラットフォームに向けたトレンド、つまり、CPUのみのサーバーからの脱却です。コンピューティングのオプションには、CPU、GPU、TPU、FPGA、SOC、ASICがあります。均質なコンピューティングから脱却するというトレンドの背景には、さまざまなワークロードが最適化された異なるコンピューティングソリューションを必要としており、メモリが密接にバンドルされていることが挙げられます。

コンピューティングコア数の増大 – コンピューティングコア数の増加に対応するには、各サーバーの従来型コンテンツ(DRAMとストレージ)量を増やす必要があります。コア数は増加し続けており、サーバーマイクロプロセッサユニットの予測としては、2018年から2023年の平均成長率は4.5%です。{Source is IDC March 28, 2019}

データセンターの未来まで見据えた完全なソリューションなら、マイクロンにお任せください。マイクロンでは、低レイテンシーDRAM、高帯域幅NVDIMM、大容量3D XPointから、TLC NAND SSDやQLC NAND SSDなどのストレージソリューションまで、ストレージからメモリにわたり完全な階層化を実現しています。マイクロンが誇るDRAM製品とストレージ製品のポートフォリオは極めて広範で、現在のみならず将来にわたり多種多様なデータセンターの需要に応えることができます。

マイクロンのプレゼンテーションイベント

インサイト

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