マイクロンのテクノロジー用語集

Cloud computing(クラウドコンピューティング)

AIによるネオンの線の立体画像

クラウドコンピューティングは、ストレージ、処理能力、ネットワークなどのコンピューティングリソースをインターネットを介してオンデマンドで提供します。これにより、データやアプリケーションにリモートでアクセスし、事業の拡大、インフラコストの削減、イノベーションの加速を実現できます。

現在、推定94%1の企業が、モバイルアプリからグローバルなコラボレーションプラットフォームに至るまで、あらゆる業務でクラウドコンピューティングを活用しています。写真のバックアップやAIモデルの展開など、クラウドコンピューティングはデジタルを活用する現代の生活において基盤となっています。

マイクロンのメモリとストレージの先進的なテクノロジーはこの変革においてきわめて重要な役割を果たしており、ハイパースケールデータセンターからエッジ環境に至るまでのクラウドインフラ全体にわたって、より速いアクセス、より低いレイテンシー、より高い効率性を実現しています。

クラウドコンピューティングの詳細について、ご覧ください。マイクロンについて詳しくは、セールスサポートチームまでお問い合わせください。

クラウドコンピューティングとは何か?

クラウドコンピューティングの定義:クラウドコンピューティングとは、インターネットを介して遠隔からコンピューティングリソースにアクセスできるオンデマンド型のサービスです。

クラウドコンピューティングのリソースには、データストレージ、処理能力、ソフトウェアアプリケーションなどがあります。組織か個人かを問わず、クラウドコンピューティングを利用すればローカルサーバーや個人用デバイスに頼る代わりに、サードパーティのプロバイダーがホストする高性能のインフラストラクチャを活用することができます。

クラウドコンピューティングはデータセンターのインフラと電力に依存しています。これによりユーザーは、スタンドアロンのリソースに投資することなく、クラウドから必要なものを利用することができます。データセンターにはサーバー、ストレージ、ネットワーク機器が設置されていますが、クラウドコンピューティングでは、これらのリソースを抽象化された仮想サービスとして、インターネット経由でアクセスできます。例えるならば、クラウドコンピューティングはインターフェース、データセンターはエンジンと考えることができます。

クラウドのホスティング方法を示すクラウド実装モデルは複数あります。これらは、サービスとしてのインフラストラクチャ(infrastructure as a service:IaaS)、サービスとしてのプラットフォーム(platform as a service:PaaS)、サービスとしてのソフトウェア(software as a service:SaaS)などの、ユーザーがクラウドをどのように使用するかを示すクラウドサービス提供モデルとは大きく異なります。

クラウド導入モデルにより、クラウドコンピューティングの構造と運用形態が定まります。クラウドコンピューティングソリューションはその都度、所有権や管理権限に応じて導入することができます。

  • パブリッククラウド:従量課金制の共有インフラストラクチャで、共有リソースを提供します。プロバイダーが管理するため、スケーラビリティとコスト効率の面で優れています。
  • プライベートクラウド:各組織に限定した専用インフラストラクチャで、社内管理かサードパーティ管理かが選択でき、より高い制御性とセキュリティが実現します。
  • ハイブリッドクラウド:パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせることで環境間でデータやアプリケーションを移動できることから、柔軟性やワークロードを最適化できます。

クラウドコンピューティングの仕組みは?

クラウドコンピューティングは、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスプロバイダーが管理する遠隔地のデータセンターやネットワークに依存しています。こうしたプロバイダーは、ユーザーが安全なインターネット接続を介してアクセスできる仮想化されたコンピューティング環境を提供しています。

以下は、主な特長です。

  • 仮想化:1台の物理サーバー上で複数の仮想マシンを実行できるようにする仕組みです。仮想化は、ハードウェアリソースを抽象化してソフトウェア定義の環境とすることで、リソースの効率的な活用とワークロード間の分離を実現します。
  • 中央サーバー:デバイスとクラウドインフラ間の通信を管理する中核システムです。中央サーバーは、分散環境全体におけるリソースの割り当て、認証、データフローを調整します。
  • クラウドセキュリティ:クラウド環境内の転送中のデータおよび保存データを保護するための対策をいいます。クラウドセキュリティ対策には暗号化、ファイアウォール、ID・アクセス管理などがあり、機密情報を保護します。

クラウドコンピューティングには、どのような歴史があるのでしょうか?

クラウドコンピューティングは新しいものではありません。ハードウェア、ネットワーク、仮想化における技術革新に後押しされ、数十年にわたって進化を遂げてきました。以下、主な出来事を年代順にご紹介します。

  • 1960年代、メインフレーム端末:IBMとMITは、ユーザーを集中管理型のメインフレームに接続するマルチターミナルシステムを開発し、これが今日のクラウドアーキテクチャーの先駆けとなりました。
  • 1970年代、仮想化とパーソナルコンピューティング:パーソナルコンピューターの普及や、IBM System/370のような仮想化テクノロジーの登場により、仮想メモリと複数の種類の仮想マシンが登場しました。これが、リソース共有とクラウドコンピューティングの礎となりました。
  • 1980年代、クライアントサーバーアーキテクチャー:クライアントサーバーモデルは、クライアントマシンが集中管理されたサーバーにサービスを要求できるようにすることで、スケーラブルなコンピューティングを実現しました。これは、現代のクラウドのスケーラビリティを支える概念です。
  • 1990年代、インターネットの普及:インターネットの普及により、クラウドコンピューティングを世界規模で運用するにあたって必要な接続性が確保され、分散コンピューティングの能力が飛躍的に向上しました。
  • 2000年代、クラウドサービスプロバイダーの登場:Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloudがクラウドインフラストラクチャを広範囲にわたり使いやすくするプラットフォームを立ち上げたことで、企業のIT管理のあり方が一変しました。
  • 2020年代、リモートワークとデジタルトランスフォーメーション:新型コロナウイルス感染症の流行と世界的なデジタルトランスフォーメーションを背景にクラウドの導入が急速に拡大し、リモートでの共同作業、仮想ワークスペース、スケーラビリティの高いエンタープライズソリューションが実現しました。

クラウドコンピューティングのサービスモデルにはどのようなものがありますか?

クラウドコンピューティングのサービスモデルとしては以下の3つが代表的であり、これらが現代のITを支える柱となっています。それぞれが、異なるレベルの柔軟性、制御性、管理性を提供しています。

サービスとしてのインフラストラクチャ(infrastructure as a service)

サービスとしてのインフラストラクチャ(infrastructure as a service:IaaS)はクラウドコンピューティングの基盤であり、組織に対して仮想マシン、ストレージ、ネットワークを従量課金制で提供します。IaaSを利用することで組織はプロジェクトのニーズに応じてリソースを拡張・管理できるため、柔軟性の高いソリューションとなっています。

IaaSは、ウェブサイトのホスティング、エンタープライズアプリケーションの運用、データ処理向けに柔軟なインフラストラクチャを必要とするモノのインターネット(IoT)システムのサポートによく利用されています。IaaSは、組織がそれぞれの予算や要件に応じて必要なコンピューティングリソースの量を柔軟に選択できるという点で、費用対効果の高い方法です。企業は必要な容量を選択でき、物理的なハードウェアを購入せずとも、必要に応じて拡張することも縮小することも可能です。

サービスとしてのプラットフォーム(platform as a service)

サービスとしてのプラットフォーム(platform as a service:PaaS)は、開発者がサーバーやストレージの管理や社内インフラへの負荷増大に対応する必要から開放され、アプリケーションの構築、テスト、展開に集中できるクラウドコンピューティングモデルです。インフラとソフトウェアはすぐに利用可能な状態になっており、開発者はメンテナンスを気にすることなく、アプリケーションの開発に専念できます。

これにより、ワークフローを簡素にし、開発を加速できます。多くのIoTソリューションでは、デバイスを接続してセンサーデータを分析するアプリを作成する際にもPaaSを活用しています。

サービスとしてのソフトウェア(software as a service)

サービスとしてのソフトウェア(software as a service:SaaS)は、インターネットを介して完全に管理されたソフトウェアアプリケーションを提供するクラウドコンピューティングモデルであり、インストールや手動による更新は不要です。企業ではメールや文書を編集する際のツールとしてSaaSを利用することが多い一方、個人ユーザーは映画や音楽などのエンターテインメントのストリーミングにSaaSを活用しています。

スマートホームシステムや接続型センサーなど、多くのIoTデバイスでも、データの共有やサービスの提供にあたってSaaSプラットフォームが活躍しています。最大のメリットは、すべてが一元管理され、更新が自動的に行われ、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンを問わず、どのデバイスからでもソフトウェアにアクセスできる点です。

クラウドコンピューティングはどのように利用されているのでしょうか?

クラウドコンピューティングは、柔軟なリソースをオンデマンドで提供することでインフラコストの削減とイノベーションの加速を実現しつつ、現代の事業運営を支えています。ストレージ、アナリティクス、コラボレーション、開発環境と多岐にわたり活用され、いずれもスケーラビリティとパフォーマンスに向けて最適化されています。

クラウドコンピューティングは以下を実現します。

  • スケーラブルな(弾力性のある)データストレージと、需要に応じて増減できるバックアップストレージ容量。企業は、クラウドベースのストレージ階層を活用することで、物理ハードウェアのオーバープロビジョニングを回避しています。
  • リアルタイムアナリティクスとビジネスインサイトにより、大規模なデータセットを即時処理し、実用的なインサイトを抽出できます。クラウドプラットフォームには分散型コンピューティングリソース上で動作する分析エンジンが組み込まれており、これにより意思決定を迅速に行うことができます。
  • チームは、リモートコラボレーションとバーチャルワークスペースツールを活用しつつ、どこからでも連携して作業を行えます。ドキュメントエディタやビデオ会議プラットフォームなどのクラウド型アプリケーションにより、地理的な障壁を克服できます。
  • アプリケーションの開発およびテスト環境を提供し、アプリケーションの構築、テスト、展開を行えます。開発者は、物理インフラを管理することなく、PaaS環境を活用してワークフローを効率化できます。

マイクロンのメモリおよびストレージテクノロジーは、パフォーマンス、信頼性、スケーラビリティを向上させることで、こうしたユースケースに対応でしています。

 

¹ 出典:Datastackhub, “Cloud Adoption Rate Statistics for 2025–2026.” https://www.datastackhub.com/insights/cloud-adoption-rate-statistics/ [datastackhub.com]

よくある質問

クラウドコンピューティングに関するよくある質問

クラウドコンピューティングの主な利点は、スケーラビリティ、優れたコスト効率、リモートアクセスです。スケーラビリティにより、現場で物理ストレージを増設する必要性を最小限に抑え、施設スペース、電力コスト、継続的なメンテナンスにかかる費用を削減できます。リモートでアクセスできるため、ユーザーはどこからでも自由にデータにアクセスできます。

クラウドコンピューティングには安定したインターネット接続がなければならず、そうした限られた状況が主な課題となっています。ダウンタイムやレイテンシーが重要なリソースへのアクセスに影響を与える可能性があるため、堅牢なインフラストラクチャとセキュリティが不可欠です。

理論上、クラウドには無限の可能性が秘められています。しかし、無限のスケーラビリティを支えるために必要なサーバーの数や資金の規模を考えると、現実的には制約があります。