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メモリ

データの価値を解き放つ:AMD EPYC 7002とマイクロンの高速3200MT/秒DDR4

エリック・カワード | 2019年8月

私たちはデータの世界に生きています。2019年には、人類の歴史においてこれまでに作成されたすべてのデータの合計よりも多くのデータが作成されるでしょう。興味深いのは、これが2020年、そしてその翌年にも当てはまるということです。しかし、この飛躍的なデータの増加には課題が伴います。私たちが実際に必要としているのは生データではなく、情報であるためです。情報とは、整理され、価値を持つデータです。企業は、急激に増加する膨大なデータセットと格闘しながら、データを効率的に情報に変換する方法を見つける必要があります。

AMDは、パフォーマンスとスケーラビリティを大幅に向上させることを目的とした次世代のプロセッサー製品をリリースしました。AMD EPYC™ 7002世代プロセッサーは、最大64個のコアを提供します。これに加えて、マイクロンは、新しいEPYC™ 7002世代によるワークロードとアプリケーションの潜在力向上を見込んで、データセンター向けにマイクロン初の64GB 3200MT/秒のレジスタードメモリ(RDIMM)(MTA36ASF8G72PZ-3G2B2)を発売します。この新しいレジスタードDIMMは高速なだけでなく、16Gbダイを使用しているため、密度が前世代のRDIMMの2倍です。この超高速のインフラストラクチャの市場提供が開始されると、どのようなことが予想されるでしょうか。データから情報への変換を推進する2つのトレンドと、それがメモリとストレージテクノロジーのイノベーションに与える影響を見てみましょう。

3200 RDIMM

ディープニューラルネットワーク(人工知能):コンピューティングハードウェアの進歩、新しいアルゴリズムの最適化、膨大なサイズの分析対象データを受けて、ディープニューラルネットワークはデータセンターに広まっています。データは、処理されている間、計算の効率化に向けて高速なメモリ上に存在する必要があります。マイクロンの64GB 3200MT/秒RDIMMは、まさにその高速メモリです。また、同一の構成で2倍の密度を誇り、ニューラルネットワークの反復特性ゆえに、そのトレーニングに極めて有用です。分析対象の非構造化データは、マイクロンの5210 QLC SSDのようなSSDにデータレイクとして保存されている場合、データへのアクセスがはるかに効率的になります。マイクロンの5210 QLC SSDは、50TBの読み取り集中型ワークロードに必要な速度を適切な価格で提供します。回転型メディアのIOPSはわずか数百ですが、QLC 5210 SSDのIOPSは数万です。

ハイブリッドクラウド:クラウドコンピューティングに見られるスケールメリットを最大限に高めるために、多くの企業がハイブリッドクラウドスキーマを導入しています。ハイブリッドとはオンプレミスとオフプレミスと定義され、オンプレミスとオフプレミスを併せて使用することで、企業がすべてのデータにパブリッククラウドを使用することを禁じる規制上の制約を遵守しながら、企業のデータセンターを最適化します。他のクラウド実装と同様に、エラスティックコンピューティングはサーバーハードウェアの効率的な使用を可能にする手段となりますが、エラスティックコンピューティングは高速メモリと高速ストレージに依存しています。マイクロンのNVMe対応9300高性能SSDは、3.5GB/秒のシーケンシャル読み取りとシーケンシャル書き込みという、マイクロン最速のデータセンターとクラウドストレージを実現します。

マイクロンの9300 SSDは、AMDがEPYC 7002のメディア向けテストキットとクライアント向けサンプルキットに選択したフラッシュストレージです。そのため、多くのユーザーがこのドライブの効率的で高速なストレージ機能を調査するであろうと予想されます。

ノートパソコンを抱えてデータサーバーの列を見つめる男性。

全体像:増え続けるデータセットを処理・管理する必要があることから、プロセッサーのコア数はかつてないほどの勢いで増加しています。AMDのEPYC 7002世代は、AMDの前世代のEPYC™ 7001シリーズプロセッサーの最大2倍のコア数(64)とスレッド数(128)を備えています。これが業界の答えです。コア数を2倍にすることで、統合、徹底的な仮想化、コンテナ化を迅速に進められるようになり、データセンターの効率性を新たなレベルへと引き上げることができます。次世代のプロセッサーを検討されていますか。EPYC™ 7002世代のコンピューティング能力を存分に活用したいとお考えなら、マイクロンが新しく発売する64GB 3200MT/秒のMTA36ASF8G72PZ-3G2B2 RDIMMなどの高速メモリと、マイクロンの9300 NVMe SSDなどの高速ストレージを使用することで、その性能を引き出すことができます。

マイクロンの3200MT/秒のMTA36ASF8G72PZ-3G2B2 RDIMMとマイクロンのNVMe対応9300 SSD、そしてAMDのEPYC™ 7002世代は、未来のデータセンターを今実現します。

詳細情報:画期的なAMD EPYC 7002世代については、今後も詳細をお伝えしていきます。以下のリンク先からソーシャルメディアサイトをフォローし、マイクロンの最新情報をご確認ください。

Sr. Manager, Product Marketing

Eric Caward

Eric Caward is Business Development Manager for Micron’s Compute and Networking Business Unit.  Eric leverages 19 years of memory system expertise to lead strategy development in the Data Center segment with a focus on enabling solutions for hyperscale customers. Before moving to his current role, Eric spent 15 years in the Systems Compatibility Group where he was a Systems Engineer working on memory qualifications, failure analysis, and system performance analysis.