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Micron 6600 ION 245TBの出荷開始 - 大規模データセンターストレージの概念を一新

ビル・ボレンジャー 

データセンターは今、転換点を迎えています。AIパイプライン、分析プラットフォーム、オブジェクトストレージ環境は、電力、冷却、物理スペースの対応能力を上回るペースで拡大しています。多くの事業者にとって、もはや制約となっているのは純粋な演算能力ではありません。制約となっているのは、エクサバイト(EB)規模の膨大なデータセットを効率的に保存し、移動し、アクセスする能力です。

この要件に応えるため、マイクロンは、245TBのMicron® 6600 ION NVMe™エンタープライズSSDの出荷を開始しました。これは、現在市場で入手可能な業界最大容量のエンタープライズ向けデータセンターSSD1であり、1台で約4分の1ペタバイト(PB)の実用ストレージ容量を実現します。

さらに重要なのは、6600 ION 245TBが単に容量を増やしただけの製品ではないという点です。マイクロンのワークロードエンジニアリングチームは、実際のAIおよびオブジェクトストレージのワークロードにおいてその効果を実証し、大容量SSDがHDDベースのアーキテクチャーと比べて、データセンターの経済性を根本から変えることを示しました。

E3.LおよびU.2フォームファクタのMicron 6600 ION 245TB SSD

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なぜ245TBがストレージの常識を変えるのか

従来のスケールアウト型ストレージは、ドライブ、サーバー、ラックを増やすことで拡張してきました。しかし、容量だけでは十分ではなく、アーキテクチャーもそれに対応しなければなりません。このモデルは、AI主導のデータ増加によって限界を迎えつつあります。データセンターがAIを取り込みながら拡大する中、事業者は、ラックスケールからエクサバイトスケールに至る展開全体を見据え、総所有コスト(TCO)の観点から、スペース、電力、インフラ、パフォーマンス、容量の経済性を考慮しながらストレージの拡張に取り組む必要があります。

245.76TBの実効容量を備えたMicron 6600 ION 245TB SSDにより、次のことが可能になります。

  • E3.L構成では1ラックあたり最大176.9PBを実現し、大容量HDDの1ラックあたり31.7PBと比べて、ラック密度は飛躍的に高まります2
  • エクサバイト規模の導入に必要なドライブ数とインフラを大幅に削減できます
  • 長期的に導入、監視、交換の対象となるコンポーネントが減ることで、運用も簡素化されます

1EB規模の導入では、HDDベースのアーキテクチャーは245TB SSDベースの設計に比べて約6倍のラックを必要とする場合があり2、パフォーマンスを考慮する前の段階ですでに、設置スペース、電力供給、冷却のコストが高くなることが明らかです。

大容量であるだけでは十分ではありません。AIやアナリティクスのワークロードでは、膨大なデータセットに対する高速な取り込み、低レイテンシー、効率的なアクセスが求められます。

Micron 6600 ION 245TBはMicron G9 QLC NANDを基盤とし、コントローラ、NAND、DRAM、ファームウェア、製造、サプライチェーンロジスティクスまでを含む、エンタープライズ向けに最適化されたQLC NVMe SSDアーキテクチャーを採用しています。これらすべてをマイクロンが管理・最適化しています。

HDDと比べた主なアーキテクチャー上の利点は次のとおりです。

  • PCIe® Gen5 NVMeのパフォーマンスにより、大規模環境でも高速なシーケンシャルアクセスとランダムアクセスを実現
  • 6プレーンQLC NANDアーキテクチャーにより、内部並列性を高めてスループットを向上

しかし、アーキテクチャーだけでは全体像は見えてきません。そこで重要になるのが、マイクロンのワークロードテストです。

ワークロードテストで明らかになったこと

マイクロンのワークロードエンジニアリングチームは、マイクロンのラボにおいて、実運用を想定したワークロードを用い、245TBのMicron 6600 ION SSDを同等容量のHDD構成と比較してテストしました。

データ取り込み、前処理、ストレージとコンピューティング間のデータ移動を含むAIデータパイプラインのワークロードについて、マイクロンが245TBの6600 ION SSDを1台用いてテストを行ったところ、次の結果を確認できました。

  • AI処理におけるエネルギー効率が最大84倍向上(ストレージレベル)
  • AI前処理におけるスループットが8.6倍向上(MB/秒)
  • データ取り込みスループットが3.4倍向上
  • レイテンシーは最大29分の1に低減3

こうした効果は、特にAIデータレイクやETL(抽出・変換・取り込み)負荷の高い環境でストレージがボトルネックになりがちな状況において、インサイト獲得までの時間短縮に直結します。

AI、分析、大規模データサービスを支えるオブジェクトストレージプラットフォームでは、レイテンシーとスループットの安定性が極めて重要です。

MinIOオブジェクトストレージのワークロードを用いてMicron 6600 ION 245TBをテストしたところ、次の結果が得られました。

  • エネルギー効率が最大435倍向上
  • 初回バイト到達時間が最大96分の1に短縮
  • ワットあたりのスループットが56倍に向上4

これらの結果は、重要な変化を示しています。オブジェクトストレージのパフォーマンスは、もはやネットワークやソフトウェアスタックだけで決まるものではありません。基盤となるメディアアーキテクチャーが、ユーザーエクスペリエンスとインフラ効率を根本から左右するのです。

エクサバイト規模における電力、冷却、サステナビリティ

現代のデータセンターにおいて、エネルギー効率はもはや欠かすことのできない考慮事項です。ストレージを拡張する際、運用担当者が最初に直面する制約は、多くの場合、電力供給能力と冷却能力です。

Micron 6600 ION 245TB SSDは、最大時の消費電力が約30Wでありながら、1Wあたり8.2TBを実現します。これは、大容量HDDの約4.4TB/Wと比べて、このPCIe® Gen5 SSDアーキテクチャーが大規模環境で優れた効率性を発揮することを示しています5

エクサバイト規模では、マイクロンのワークロードエンジニアリング分析により、HDDベースの構成では、同じ実効容量を実現するSSDベースのアーキテクチャーに比べて、総エネルギーがほぼ2倍必要になる場合があることが示されています。その結果、単にドライブの消費電力が低くなるだけでなく、次のような効果も得られます。

  • 冷却需要の低減
  • 電力使用効率(PUE)の改善
  • 導入期間全体を通じた運用コストとカーボンフットプリントの低減

現代のAIおよびクラウド環境では、スケーラビリティを左右するのはドライブ単体のコストではなく、ラック単位の効率です。Micron 6600 ION 245TBにより、ラックあたりの容量が大幅に高まると同時に、消費電力とシステムの複雑さを抑えられることから、運用担当者は限られた物理的・電力的制約の中でデータ増加に対応しやすくなります。

Micron 6600 ION 245TB SSDは現在、E3.LおよびU.2 NVMe SSDフォームファクタで一般提供されています。データセンターの設置面積を拡大することなく効率的にスケールする必要があるハイパースケール、クラウド、エンタープライズ環境向けに設計されています。

AIデータセットが拡大し続ける中、ストレージアーキテクチャーもそれに合わせて進化していかなければなりません。245TBのMicron 6600 ION SSDにより、マイクロンはデータセンターが段階的な拡張から脱却し、エクサバイト規模のデータセンターストレージに向けた、より効率的な未来へ移行できるよう支援しています。

さらなる大容量化。より少ないインフラ。大規模環境でも、ワットあたりのパフォーマンスをさらに高く。

Micron 6600 IONと245TBモデルの詳細については、こちらのリンクをご覧ください。

参考資料:

1. SSDおよびNANDの比較は、Forward Insights社のアナリストレポート「SSD Supplier Status Q1/26」に基づく、2026年2月時点のOEM向けデータセンターSSD市場における売上高上位5社との比較に基づいています。

2. ラックスペース削減の算出は、36Uあたり720台の245.76TB SSD(1ラックあたり合計176.9PB)と、36Uあたり720台の44TB HDD(1ラックあたり合計31.7PB、理論最大値)を比較したものです。つまり、HDDでは同等容量を実現するために約5.6倍のラックスペースが必要となります。

3. マイクロンのラボで、単体の6600 ION 245TB SSDと、単一のHDDメーカー製16TBデータセンター向けHDD16台で構成したアレイを比較したテストでは、6600 ION NVMe SSDは、AIの抽出・変換・取り込み(ETL)処理において、一貫してより高いスループットを実現し、さらに低レイテンシー、高い電力効率、優れたスケーラブルな同時処理性能を示しました。

4. MinIOオブジェクトストレージワークロードのテストは、マイクロンのラボにおいて、4MBオブジェクトを使用するWarp S3ベンチマークを用い、単体のMicron 6600 ION 245TB SSDと、単一のHDDメーカー製16TBデータセンター向けHDD 16台をRAID-0/JBOD構成にしたアレイとを比較して実施されています。

5. Micron 6600 ION 245TB SSDのピーク消費電力は30Wで、44TB HDDは1台あたり10Wです。省エネルギー量は、両ドライブが最大出力で1年間稼働した場合の消費電力差として算出されています。44TB HDDの消費電力データは公開されていないため、比較は32TB/36TB HDDのピーク消費電力を基に行っています。出典:Seagate HDD

作成者

ストレージビジネスユニット、製品管理担当ディレクター

Bill Bollengier

ビル・ボランジェは、カリフォルニア州フォルサムにあるマイクロンのストレージビジネスユニットで製品管理担当ディレクターを務めています。ビルとそのチームは、エンタープライズ顧客とクラウド顧客を対象としたマイクロンの高性能SSDソリューションとメインストリームデータセンターSSDソリューションの戦略的計画と製品管理を監督しています。

Bill Bollengier

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