課題:VMの乱立と老朽化するインフラ
エンタープライズデータセンターは、高まり続ける緊張の真っ只中にいます。仮想マシン(VM)の乱立に歯止めがかからず、ワークロードやVMはさらに増加しており、インフラチームは統合に向けたプレッシャーにいちだんとさらされています。しかし、こうしたワークロードを実行している典型的なプラットフォームは、老朽化しつつあります。ストレージがボトルネックとなり、パフォーマンスが低下しているのです。メモリ容量はVM密度についていけない状態です。組織は統合を必要としていますが、最新ハードウェア上ではそれはどのような形を意味するのでしょうか。Express Storage Architecture™(ESA)搭載の高性能VMware vSAN® 9.0を実現するために適切なハードウェアプラットフォーム、ストレージ、CPU、メモリの選択とはどのようなものなのでしょうか。
VMwareパフォーマンスを証明し、世界新記録達成
4ノードのクラスター。334台の仮想マシン。VMmark 4スコアは12.4。これは2026年1月20日付でVMwareにより検証・認定された新たな世界記録で、従来記録を18.1%上回るとともに、同一クラスター構成で48台のVMを追加収容することに成功しています。チームは結果をリファレンスアーキテクチャーに文書化しており、こちらで数々の所見を詳述しています。本ブログでは、この取り組みと結果を概説いたします。
| 指標 | 新記録 | 従来の記録 | 比較 |
| VMmarkスコア | 12.4 | 10.5 | +18.1% |
| タイル | 15.4 | 13.0 | +18.5% |
| VM総数 | 334 | 286 | +48台 |
VMmark 4は、VMwareのデータセンターベンチマークです。データベース、ウェブアプリ、Kubernetesコンテナ、マイクロサービスといった実際のワークロードをクラスター全体で実行し、「タイル」から持続的なパフォーマンスを測定します。各タイルは、完全なワークロードセットを表します。タイルが多ければ多いほど、同じハードウェアでより多くの有用な処理が可能になります。このベンチマークではサービス品質のしきい値が適用されるため、スループットとレイテンシーに関するパフォーマンス基準を満たさないままVMを詰め込むことはできません。
プラットフォーム:Dell PowerEdge® R7725(AMD® EPYC™ 9965搭載)
Dellは、PowerEdge R7725サーバーで世界記録を達成しました。R7725は、1ソケットあたり192コア、1ホストあたり384コア、クラスター全体で1,536コアを備えた2基のAMD EPYC 9965プロセッサーを使用しています。コア数が多いほど、CPUの競合が発生するまでに1ホストあたりで実行できるVM数が増えます。
ストレージ:Micron 9550 PRO Gen5 SSD
各ホストで8台のMicron 9550 PRO NVMe SSD(7.68TB、PCIe Gen5、E3.Sフォームファクタ)を使用しました。9550 PROは1ドライブあたり330万のランダムリードIOPSを実現し、従来の記録保持モデルであるSamsung PM1735a Gen4 SSD(公開されている仕様に基づく)と比較して最大120%高い定格IOPSを達成しています。
メモリ:128GB Micron DDR5-6400 RDIMM
同様に、メモリも高い性能を示しました。各ホストに128GBのMicron DDR5-6400 RDIMMを24枚搭載して1ホストあたり3,072GBとし、1VMあたり32GBのDRAMを実現しました。大容量メモリにより、これまでよりも多くのVMがピークパフォーマンスを達成するために必要なリソースを確保できます。
ソフトウェアスタック:RDMA搭載のVMware vSAN 9.0 ESA
ソフトウェアスタックはさらなる高パフォーマンスを実現し、vSAN 9.0はNVMeフラッシュをネイティブに処理しました。VMwareは、vSAN Express Storage Architecture(ESA)は、高性能なNVMeソリッドステートストレージを最大限に活用するために再設計されたストレージアーキテクチャーであると述べています(「vSAN Technology Overview」 vmware.com)。
ワークロードのパフォーマンス向上
VMmark 4では5つの異なるワークロードを実行します。ストレージ集約型ワークロードでは、以前のVMmark 4 + vSANによる記録と比較して最大の改善が見られました。
この結果の意義
今回解決された課題:4台のホストで334台のVMを稼働させることは、1ホストあたり84台のVMに相当し、同じクラスターサイズでのこれまでの記録を48台上回りました。PCIe Gen5はGen4の2倍のインターフェース帯域幅を提供できることから、今後ワークロードが増大した場合の余裕が生まれます。
Dellにとっての意義:AMD EPYC 9965プロセッサーを搭載したDellのPowerEdge R7725は、高密度VM統合に必要なコンピュート密度とメモリ帯域幅を実現することが実証されました。DellのGen5ストレージとRDMAネットワークの統合により、インフラチームが安心して導入できるリファレンスアーキテクチャーが実現します。
Micronにとっての意義:Micron 9550 PRO SSDは、Gen4ドライブと比較して120%のIOPS改善を達成し、それがそのままワークロードのパフォーマンス向上に直結しています。改善率は、Cassandraで20%、ウェブおよびデータベースのワークロード全体で13〜15%です(上記の総合パフォーマンス図表を参照)。Gen5 SSDとDDR5-6400メモリを組み合わせることで、データパス全体が最高速度で動作し続けます。
顧客にとっての意義:リフレッシュを計画しているインフラストラクチャチームは、より少ないリソースでより多くの処理を実現できます。ホストあたりのVM集約数を増やし、クラスターの乱立を抑制すると同時に、PCIe Gen5の余力によって投資の将来性を確保できます。ストレージ層が足かせになることは、もうありません。
世界記録を達成するには、複数のエンジニアリングチーム間での調整・協力が不可欠なものでした。
協力の賜物
この世界記録達成には、Dell Technologiesとマイクロンテクノロジー双方のエンジニアリングチームが協働した結果が明確に表れています。
Dell Technologies:
ジェイ・エン、シニア・プリンシパル・システム開発エンジニア
チャラン・ソッパダンディ、プリンシパル・システム開発エンジニア
ジェレミー・ジョンソン、シニア・プリンシパル・エンジニア、テクニカルマーケティング
モハン・ロッカム、マーケティング兼プロダクトマネージャー
マイクロンテクノロジー:
アミット・ボダス、パートナー、エンジニアリング/テクニカルマーケティング
この世界記録達成の詳細については、以下のリンクをご覧ください。