マイクロンのテクノロジー用語集

Linear regression(線形回帰)

カラフルな波状のシート

線形回帰は、幅広い用途を持つ予測分析の一種です。未知のデータを扱い、分析する際、線形回帰を使用すると、関連する既知のデータ値をもとに、類似する未知のデータ値を推定できます。

線形回帰は、特定の変数に値をすばやく関連付けられるため、さまざまな場面で役立ちます。線形回帰がどこでどのように使用されているのか、その起源はいつなのか、また、人工知能テクノロジーとどのように関係しているのかを、マイクロンとともに確認しましょう。

線形回帰とは?

線形回帰の定義:線形回帰とは、従属変数と1つ以上の独立変数との関係をモデル化し、予測を行う統計手法です。

線形回帰は、シンプルな数式を使用して予測を生成するため、予測分析の基本的なツールとなっています。より広い人工知能エコシステムでは、線形回帰は機械学習のカテゴリに分類されます。これは、より高度な機械学習モデルの構成要素となる、教師あり機械学習アルゴリズムの一種だからです。

線形回帰が人工知能や機械学習モデルと組み合わせて使用されるようになったのは、当然の流れです。機械学習は大規模なデータセットを分析し、線形回帰アルゴリズムを取り入れることで、予測分析能力を高めることができます。

線形回帰はどのように機能しますか?

線形モデルを使用したデータ分析には、大きく分けて3つの段階があります。第1段階では、データ間に相関関係があるかどうかを分析します。第2段階では、モデルを推定します。多くの場合、データの散布図に直線を当てはめる作業が含まれます。第3段階では、その手法の有効性を評価し、得られた結果が妥当かどうかを判断します。

これらの手順に先立ち、線形回帰法ではさまざまな方程式が使用されます。使用する方程式は、データの種類や、データと分析結果の複雑さによって異なります。

最も単純な線形回帰では、x軸とy軸の間に直線を引き、2つの変数の関係を明らかにします。

この場合、x軸は独立変数を表し、y軸は従属変数、つまり予測の対象となる変数を表します。y軸の値は、x軸の値によって決まります。

線形回帰の歴史とはどのようなものですか?

  • 1800年代、概念の初期の発展:線形回帰の最初の形は、19世紀にフランシス・ゴルトンによって考案されました。この線形回帰は、統計的な数学モデルでした。
  • 1900年代後半、現代的な応用:20世紀後半に機械学習と人工知能が本格的に発展し始めると、統計的に妥当な結果を導き出す手段として、線形回帰の理論がコンピューターに応用されるようになりました。その後、線形回帰は、数学モデルを使用して正確な予測結果を導き出す手法として、機械学習の基礎となりました。

線形回帰の種類には主にどのようなものがありますか?

複雑なデータセットを扱うには、さまざまな種類の線形回帰が必要です。一方、より単純なデータセットに適した種類の線形回帰もあります。

単純線形回帰は、線形回帰の最も基本的な形式です。単純線形回帰の線形関数は、次の式で表されます。

Y = β1X + β0 + ϵ

それぞれの要素は以下を表します。

  • Yは従属変数 
  • Xは独立変数 
  • β1は傾き 
  • β0は切片
  • ϵはランダム誤差成分

単純線形回帰は通常、2つのデータセットの関係を明らかにするために使用されます。そのため、他の種類の線形回帰と比べて「単純」と呼ばれます。

  • 多重線形回帰は、単純線形回帰の基礎を発展させたものです。2つ以上の独立変数と1つの従属変数を使用し、それらの関係を明らかにします。

    また、年齢、性別、体重などの要因に基づいて血圧を推定する場合のように、独立変数の複数の値から従属変数の特定の値を求める際にも使用できます。
  • ロジスティック回帰は、他の種類の線形回帰とは少し異なるアプローチを取ります。主な目的は、ある事象が発生する確率を分析することですが、数学的な手法は異なります。

ロジスティック回帰では、事象が発生する可能性を0から1の範囲で示します。0は発生する可能性が低いことを表し、1は発生する可能性が高いことを表します。たとえば、ロジスティック回帰は、スポーツイベントで特定の結果が生じる確率を予測する際に使用できます。

線形回帰はどのように活用されていますか?

線形回帰は汎用性が高く、実用的な応用範囲も広いため、このモデルには当然ながら多くの活用例があります。線形回帰は、最も基本的な形であっても精度の高い予測に役立つため、ビジネス、金融、医療、教育など、さまざまな分野でその能力を発揮します。

金融分野では、線形回帰を予測ツールとして使用する手法が長く活用され、その信頼性も実証されています。たとえば、線形回帰モデルは、企業の将来の収益性を予測する際に使用できます。この能力は、株式市場で企業の業績や将来性を予測する際に特に有用です。

不動産業界では、線形回帰は主に2つの点で役立ちます。1つ目は、住宅の立地や広さなどの変数を分析して、住宅価格を算定しやすくする点です。2つ目は、不動産価格の上昇や下落を予測できる点です。この場合も、不動産の売買における立地、住宅の広さ、現時点の市場状況などの変数が考慮されます。

線形回帰は環境科学の分野でも有用であり、過去の気候データを分析して気候変動に関するインサイトを得たり、将来の環境影響を予測したりする際に役立ちます。

よくある質問

線形回帰に関するよくある質問

単純線形回帰は、2つの変数の関係を明らかにするにあたって使用できます。さらに、多数の変数やより複雑なデータセットの関係を明らかにする用途にも拡張できます。

線形回帰の主な利点は、組み込みやすさにあります。正確な推定をシンプルに行えるという特長が、長年にわたり機械学習の発展に大きく貢献してきました。