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ファクトシート:マイクロン、ニューヨーク州中部で大型ファブへの歴史的な投資

2023年6月6日更新

CHIPSおよび科学法が成立したことは、大きな前進となりました。この法律は、米国の経済と国家安全保障を改善し、今後何年にもわたりアメリカのイノベーションと競争力を促進します。

マイクロンは、議会での超党派議員連合による尽力とニューヨーク州の強力な関与によって、ニューヨーク州に最先端の半導体製造施設を新設するという国内に歴史的な投資を発表できることを誇りに思います。

マイクロンによるニューヨーク州中部への投資により、最先端メモリの国内製造が促進され、米国の技術・製造におけるリーダーシップが強化されるでしょう。

発表されたなかで米国史上最大のクリーンルーム

マイクロンの投資により、発表されたなかで米国史上最大のクリーンルームスペースが建設されます。これにより、今後20年以上にわたりニューヨーク州に約5万人の雇用が創出される見込みです。

この決定は、CHIPSおよび科学法案の成立した後のマイクロンによる最新の取り組みであり、グローバル本社が位置するアイダホ州ボイシでの最先端メモリ製造施設への150億ドルの投資や、最近実施されたバージニア州マナサスファブの拡張に続くものです。

また、今後10年間でマイクロンの世界でのDRAM総生産量における米国内の生産量を40%まで段階的に引き上げるというマイクロンの戦略の一部でもあります。業界の需要の増加に合わせて、供給量を拡大していきます。

ニューヨーク州のマイクロン大型ファブ計画の詳細を以下でご紹介します。

  • マイクロンは、大型ファブの建設地として、シラキュースから車でわずか10分の距離に位置するニューヨーク州クレイを選びました。
  • マイクロンは、今後20年以上にわたり最大1000億ドルを投資する予定です。投資の第一段階として、ニューヨーク州クレイに最先端のメモリ大型ファブを建設するため、2020年代末までに200億ドルを投じる計画です。
  • これはニューヨーク州史上最大の民間投資となります。
  • この新たな大型ファブにより、ニューヨーク州に約5万人の雇用が創出されます。この数値にはマイクロンが雇用する9000人の高賃金雇用のほか、サプライヤー、コントラクター、その他の関連職を含む4万人超の地域雇用が含まれます。マイクロンは、増産に合わせて大型ファブでの直接雇用を開始する予定です。
  • ニューヨーク州中部に建設されるこのサイトには、最終的に5.5万平方メートルのクリーンルームが4つ設置され、米国のサッカー場の約40面の広さに相当する合計22万平方メートルのクリーンルームスペースが確保される予定です。
  • サイトの整備作業は2023年に、建設は2024年に開始される予定です。
  • 製品生産量は、業界の需要動向に合わせて2020年代後半から段階的に拡大していきます。

新たな最先端半導体大型ファブにとって最適な立地であるニューヨーク州

マイクロンは、この新しい大型ファブをニューヨーク州に建設することで、ニューヨーク州を米国最大の最先端メモリサイトがある場所とできることを大変嬉しく思います。

マイクロンの新しい大型ファブの建設地としてニューヨーク州が理想的である要因には、次のようなものがあります。

  • テクノロジー関連の職を得ている人が不均衡に少ないコミュニティなどに、多様な人材が豊富に揃っている。
  • 都会的でありながら、アウトドアなライフスタイルも楽しめる土地柄、手ごろな生活費、先進的な高等教育機関などがあり、将来のマイクロンの従業員や家族にとって多くの利点がある。
  • 地元の幼稚園から高校までの教育課程、コミュニティカレッジ、優秀なエンジニアや技術者のための教育機関、および強力な教育パートナーシップを構築できる機会がある。
  • マイクロンの退役軍人の雇用目標に則した重要な軍事人口も存在する。
  • マイクロンの長期的環境目標の達成に向け、クリーンで信頼性の高い電力と水が入手でき、アクセスもしやすい。
  • 半導体の開発と製造の長い歴史があり、メモリセクターへの拡大が期待される。
  • 以下のような研究開発イニシアチブとコラボレーションする機会がある。

    1. 研究開発および人材開発プログラムのハブである、アルバニー・ナノテック・コンプレックス。
    2. ミッションクリティカルな研究開発プログラムと、軍事および防衛の準備作業に重点を置く米国空軍研究所。

プログラム期間中にニューヨーク州から提供される55億ドルの奨励金は、雇用と設備投資を行う上で極めて重要です。これに加えて、クレイタウンとオノンダガ郡からの強力な支援があったおかげで、マイクロンによる投資が実現しました。

地域社会と人材育成への歴史的投資

マイクロンとニューヨーク州は、プロジェクト期間中に地域社会と人材育成に対して5億ドルという歴史的な投資を行うことを発表しました。マイクロンは、グリーンチップ地域投資基金に2.5億ドルを投資します。また、ニューヨーク州やその他のパートナーと協力し、現地に地域諮問委員会を設置して、本基金からの将来的な追加投資に対する情報を提供していきます。

追加投資としてニューヨーク州から1億ドル、地元自治体や他の州、国のパートナーから1.5億ドルが投じられ、合計2.5億ドルが投資される予定です。

ニューヨーク州の大型ファブによって強化されるマイクロンの技術と製造リーダーシップ

マイクロンは、米国内に2つの大量生産ファブを建設することを発表しました。

ニューヨーク州におけるマイクロンの投資は、ボイシで研究開発施設と併設されている大量生産ファブを補完するものとなります。

ニューヨーク州中部に建設されるこの施設では、極端紫外線(EUV)リソグラフィなど、半導体製造における最先端のプロセスとツールを採用し、何世代にもわたってDRAM全体における業界をリードしていきます。

自動車、ネットワーク、防衛分野で使用される長寿命製品のテクノロジーを供給しているマナサスの施設は、製造ネットワークの重要な一部であり続けます。

ニューヨーク州の最先端大型ファブにおけるサステナビリティ関連の取り組み

マイクロンは、新施設の設計と運営において、既存のサステナビリティフレームワークを実現することを約束しています。その一環として以下を目指します。

  • 水の100%再利用、リサイクル、水質改善の達成
  • 新施設での100%再生可能電力の使用
  • 新ファブの建設において、グリーンインフラや持続可能な建築物の特性を活かして、環境性能評価システム(LEED)のゴールド認証を取得
  • 新施設における温室効果ガス排出量(GHG)の軽減・コントロール
  • エネルギー効率化施策の導入
  • 実現可能な範囲で、天然ガスやグレー水素の消費を置き換えるための、グリーン水素(再生可能電力による電気分解で生成されたGHG排出のない水素)の利用
  • 廃棄物発生の削減・回避策の採用と、有毒廃棄物の埋め立てゼロの達成

こうした取り組みは、2030年までに事業活動からのGHG排出量(スコープ1)を42%削減し、2050年までに事業活動と購入エネルギーからの排出量(スコープ1と2)におけるネットゼロを実現するというマイクロンのグローバル目標の達成に向けたものです。

マイクロンは、2022年の「世界で最も倫理的な企業」の1社に選ばれたほか、エコバディスサステナビリティプラチナメダル(トップ1%)を授与され、ニューズウィークの「アメリカで最も責任ある企業」としても名を連ねました。