サーバーテクノロジーが刺激的な時代を迎えています。熱狂的な観衆と錚々たるAMD顧客集団に混じって、私は「Zen 2」アーキテクチャ―に基づくサーバープロセッサーの第二世代であるAMD EPYC™ 7002シリーズプロセッサーの発表イベントに参加しました。AMDの説明によると、サーバーテクノロジーを大きく飛躍させるべく設計されたEPYC 7002プロセッサーは、発表の時点で、広範囲に及ぶワークロードでCPUパフォーマンスにおける80の新しい世界記録を打ち立てています。
AMD EPYCエコシステムとマイクロンの連携
大方のプロセッサーの発表とは明確に異なり、 AMDは同社のパートナーおよびOEM(相手先商標製造会社)のエコシステムを含めることにより、単に速度とフィードだけでなく、ワークロードパフォーマンスを強調しました。AMDのワークロード重視の姿勢は、ストレージソリューションに対するマイクロンのアプローチと通じるものがあり、AMDが支援する市場に顧客中心の視点をもたらしています。高度なパフォーマンスを示したワークロードの多くは、ソリューションの不可欠な一部分としてマイクロンを含むものでした。マイクロン製のストレージとメモリは、複数のワークロードでAMD EPYC 7002シリーズプロセッサーのパフォーマンスを加速させています。たとえば、AMDは最上位モデルのEPYC™ 7742プロセッサーが以下の環境で示した目覚ましいパフォーマンスを報告しています。
- Microsoft SQL Server – Intel Xeon Platinum 8280と比べて約1.46倍のデータベーススループット
- GROMACS – Intel Xeon Platinum 8280を使用したベンチマーク結果の約1.6倍の分子ダイナミックシミュレーション
- Altair RADIOSS – Intel Xeon Platinum 8280と比較した場合、有限要素構造分析の結果が約72%高速化
- ANSYS Fluent – Intel Xeon Platinum 8280で動作するサーバーと比較した場合、数値流体力学解析で約2倍
AMD EPYC 7002シリーズプロセッサーの卓越性
この新世代のサーバープロセッサーは、革新的なシングルソケットアプローチを継続し、デュアルソケットのパフォーマンスをシングルソケットの経済性で提供します。AMD EPYC 7002プロセッサーには8~64個の物理コアがあり、それに加えて最大128個の同時マルチスレッディング(SMT)プロセススレッドをシングルまたはデュアルソケット構成で使用します。また、プロセッサーごとに最大256MBのL3キャッシュがあり、PCIe® 4.0とその高速な帯域幅をサポートする初のx86データセンターCPUとなっています。
シングルソケットソリューションで128レーンのPCIe® 4.0を使用可能な第二世代AMD EPYCプロセッサーは、新しい高性能なMicron 9300 NVMe™ SSDとの組み合わせに最適です。AMDとマイクロンはどちらも、データベースアプリケーション、ビッグデータアナリティクス、Software-Defined Storageソリューションなど、データ中心型ワークロード向けの継続的なイノベーションを強調しています。
マイクロンの高性能SSDで結果を出す
AMDが、EPYC 7002シリーズプロセッサーのメディア向けテストキットおよびクライアント向けサンプルキット用に、NVMe™対応の高性能なMicron 9300 SSDを選んだことで、マイクロンは信任投票を獲得したと言えます。たとえば、GIGABYTEはすでに、EPYC 7002プロセッサーサーバー上でMicron 9300 SSDをストレージに使用した新しいサーバーを発表しています。これらのドライブは、最大15.36TBの使用可能容量を提供し、CPUに近いNVMeストレージからより多くのデータをキャッシング可能です。また、シーケンシャル読み取りと書き込みの両方で3.5 GB/秒の帯域幅により、9300 SSDは一部のプロセスのパラレル化が可能であり、ワークロードはシングルスレッドの2倍の速さになります。
Micron 9300 SSDは大容量と最大32のNVMe名前空間を提供するので、より効率的に実装を調整し、ストレージを最大限に活用できます。単純な言い方をすると、9300 SSDを使用すれば、ボックスあたりのユーザー数とトランザクション数を増やすことができます。
AMD EPYC 7002シリーズプロセッサーでRHELおよびUbuntuを使用してこのソリューションをテストしたところ、Micron 9300 SSDデータシートに記載した結果(AMD以外の複数のOEM製プロセッサーベースのサーバーを使用)を上回る結果が見られました。RHELを使用したランダム書き込みのIOPSは、コア/スレッドの追加によってドライブのキュー深度が増えるため15%増加しています。
最適なメモリで記録破りの結果を達成
さらにマイクロンは、新しい第二世代EPYCプロセッサーベースのサーバーによるワークロードとアプリケーションの潜在力向上を見込んで、データセンター向けにマイクロン初の64GB 3200 MT/s RDIMM(MTA36ASF8G72PZ-3G2B2)をリリースしました。これは多くのパフォーマンステストで使用されているメモリモデルです。この新しいレジスタードDIMMは高速なだけでなく、16Gbダイを使用しているため、密度が前世代のRDIMMの2倍です。エリック・カワードのEPYCブログで記述されているMicron DDR4ワークロードをチェックしてください。
熱心でエンゲージメントの高いエコシステム
マイクロンでエコシステム開発を主導している者として、OEM、ODM、CSP、エンドカスタマー、ISV、そしてマイクロンなどのIHVを含む広大なエコシステムとの連携に努めるAMDに敬意を表します。今回の発表イベントには錚々たるメンバーが集いましたが、それ以上に印象的だったのは、AMDがこのイベントで発表した結果です。アナリストのパトリック・ムーアヘッドは、AMDとそのパートナーが第二世代EPYCデータセンターの発表で素晴らしい結果を発表と題するForbesの記事で、一部の重要プレイヤーに言及しています。
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