本日、マイクロンの人工知能(AI)および高性能コンピューティング(HPC)向け最先端製品群に新たな製品が加わります。マイクロンは、Compute Express LinkTM(CXLTM)を用いたマイクロンのCZ120メモリエクスパンションモジュールを搭載したSupermicro X13およびH13 Petascaleサーバーの出荷が開始されたことをお知らせします。過去1年間、スーパーマイクロとマイクロンは次世代のPetascaleプラットフォームでのコラボレーションを続けてきました。メモリ容量と帯域幅を拡張するマイクロンのCZ120メモリエクスパンションモジュールの活用により、データアクセスの高速化と効率化を実現し、ミッションクリティカルなワークロードを促進します。この度の成果は両社を業界の最前線に押し上げるものです。データセンター事業者によるCXLソリューションの導入が加速し、既存のデータ集約型ワークロードや比較的新しいAIと機械学習(ML)のワークロードによって増大し続けるメモリの課題に対処できるようになります。
CXLを採用したMicron CZ120メモリモジュール
CXL:メモリの壁を破壊して、AI、高性能コンピューティング、メモリ内データベース、汎用コンピューティングがもたらす新時代のデータ集約型ワークロードに備える
既存のサーバーインフラではデータ集約型のワークロードに対応しきれない中、CXLは従来のデータボトルネックを打破する新しいアーキテクチャーを提供します。スーパーマイクロのPetascaleプラットフォームと、マイクロンのCXLを用いたCZ120メモリエクスパンションモジュールの組み合わせると、以下の効果によりこの課題を解決できます。
- メモリ容量の拡張:4つのCZ120 256GBモジュールにより、最大1TBの容量をPetascaleサーバーに追加できます。
- 帯域幅の拡張:CZ120モジュールごとに最大36GB/秒のデータ転送帯域幅を追加できます。これは4,800MT/秒の速度で動作するDDR5 RDIMMの帯域幅に相当します。メモリ容量と帯域幅を追加することで、サーバーのパフォーマンスが改善します。マイクロンのホワイトペーパーでは、PetascaleプラットフォームとCZ120 CXLメモリモジュールの組み合わせの分析をご紹介しています。CXLメモリエクスパンション:実際のプラットフォームでの結果を精査する(micron.com)
統合製品に対し、相互運用性や互換性、さらにはオペレーティングシステム間でのテストを経て、Micron CZ120メモリエクスパンションモジュールを搭載したSupermicro Petascaleサーバーが顧客のデータセンターに導入されようとしています。CZ120搭載Petascaleは現在、中規模から大規模のデータセンターと高性能コンピューティングセンターを運営する複数の顧客に向けて出荷されています。想定される、初期のユースケースは以下の通りです。
- データベース全体をメモリに保存することによるスループットの向上(SQLデータベース、ベクターデータベースなど)
- トランスフォーマーモデルで使用されるキー・バリューキャッシュの保存による推論の高速化
- ハイパーバイザー中心のワークロードの高速化
- 最新のAI命令セットを用いたCPUのみの推論処理の使用
マイクロンとスーパーマイクロが先導して実現した共同ソリューションにより、メモリ負荷の高いワークロードに対処するアーキテクチャーの選択肢をデータセンター事業者に提供できるようになりました。Micron CZ120搭載のPetascaleサーバーがデータセンターの課題をどのように解決できるのか、詳しく知りたい方はマイクロンのチームまでお問い合わせください。詳しい情報については、CZ120 CXL TEPやSupermicro Petascaleウェブサイトをご確認ください。
参考資料:
8つのE3.S NVMe PCIe Gen 5 SSDベイと4つのCXL E3.Sベイを備え、AMD EPYC™ 9004プロセッサーを搭載したSupermicro 1U Petascaleストレージサーバー (モデル ASG-1115S-NE3X12R)
8つのE3.S NVMe PCIe Gen 5 SSDベイと4つのCXL E3.Sベイを備え、第5世代Intel® Xeon®デュアルスケーラブルプロセッサーを搭載したSupermicro 1U Petascaleストレージサーバー。(モデル SSG-121E-NE3X12R)